ファスティングに欠かせない秘伝のボーンブロスレシピ

 

ボーンブロスとは?

ボーンブロスとは、肉や魚の骨、野菜などから抽出しただし汁のことをいいます。日本でいう鶏ガラスープや牛骨スープに近いものですが、それらのスープよりも骨の分量が肉の分量に比べて多いことが特徴です。また、鶏ガラスープや牛骨スープは塩や醤油などで味付けされ、塩分が気になりますが、ボーンブロスでは塩分はほとんど加えられません。素材の味を楽しむ「だし汁」の状態でいただきます。

ボーンブロスを作るときにはオーガニックな素材を使うのがお勧めです。グラスフェッド(牧草飼育)の牛肉や鶏肉、羊や七面鳥などの肉と骨、オーガニック栽培の野菜、さらに新鮮なハーブなどを組み合わせて長時間煮込みます(時間はレシピにより異なる)。ボーンブロスは骨と野菜とハーブのうまみがぎゅっと詰まった最高のスープなのです。

このボーンブロスは、ニューヨークにあるBrodo(ブロド)というお店で、手軽な紙コップに入ったボーンブロスのスープを5ドル以下で買えることで話題になりました。それ以来、ロサンゼルス、オーストラリアをはじめとする欧米諸国では、天然の健康栄養食品として静かなブームになっています。その健康効果は、「ニューヨーク・ポスト」「ニューヨーク・タイムズ」「ロサンゼルス・タイムズ」などアメリカの有名紙でもたびたび取り上げられています。

 

ボーンブロスの栄養価は?

数年前にはハリウッド女優のグウィネス・パルトロウが美容とダイエットのために「ボーンブロス」を飲んでいることが話題になりました。バスケットボール選手のコービー・ブライアントも、スポーツドリンク代わりに電解質とアミノ酸が豊富な「ボーンブロス」を飲んでいたとか(r)。

2000年の研究のデータ(r)によると、この「ボーンブロス」には抗炎症効果があり、上気道感染症(風邪)に有益な薬効成分が多く含まれているようだとのこと。

では、具体的な有効成分を見てみましょう。

1.グリコサミノグリカン(GAG)

グリコサミノグリカンには骨と筋線維の隙間を埋める、結合組織を維持する役割があります。さらにグリコサミノグリカンは腸壁にやさしく、消化を助けてくれる作用もあります。

2.グルコサミン

関節痛をやわらげることで有名なグルコサミンも、ボーンブロスにはたくさん含まれています。グルコサミンサプリメントのCMはテレビでもよく目にしますが、サプリメントを買わなくてもボーンブロスを日常的に飲むことでグルコサミンを摂取できるのです(r)。

3.ヒアルロン酸

美容液の有効成分としてよく使用されているヒアルロン酸もボーンブロスに含まれています。ヒアルロン酸は皮膚や細胞のキメを整えてくれるため、アンチエイジングをはじめとして、美容効果が非常に高いことで知られています(r)。

4.コンドロイチン硫酸

コンドロイチンは、グリコサミノグリカンの一種であらゆる動物の関節の軟骨の元となっています。コンドロイチンはしばしばグルコサミンと合わせて利用され、関節の健康を維持するために活躍します(r)。ある研究では、コンドロイチンは関節のみならず、心臓の血管、皮膚や骨の健康維持にも有効で、あらゆる炎症反応を抑制する力もあるということが示されています(r)。

5.コラーゲン

コラーゲンはヒトの体を作り上げているタンパク質の最も大きな構成要素で、細胞をつなぎ合わせ、また消化器官の壁を保護する役割を果たしています(r)。関節軟骨の構築に重要な役割を果たし、骨の動きをなめらかにしてくれているのです(r)。また、腸壁の炎症を抑え、修復してくれるので、胃腸が弱ったときの療養食としても用いられます(r)。

5.ミネラル

カルシウムやマグネシウムなどのミネラルを含むボーンブロス。これらのミネラル分は骨の生成、増強、修復の役割を担っています。ボーンブロスに含まれるこれらのミネラルの絶対量は特に多いわけではないのですが、ボーンブロスに含まれるミネラルは消化の際に吸収されやすいとされています(r)。そのため、効率的な骨の生成、増強、修復につながると考えられています。

 

ボーンブロスの具体的な健康効果

1.健康な腸を作る

ボーンブロスのゼラチンにはグルタミンというアミノ酸が含まれています。ストレスや不健康な食生活により腸内環境は悪化し、腸壁に炎症を引き起こすことがありますが、このグルタミンは傷ついた腸壁を修復、維持する作用があります。しかし、病気や日々のストレスは必要なグルタミンを消耗するため、多くの人はグルタミンが足りていない可能性があると考えられています。そのため、グルタミンを多く含むボーンブロスを飲んで腸内環境を整えることは、健康な生活への第一歩となります。

2.健康な皮膚と髪の毛、爪を維持する

ボーンブロスは上質なコラーゲンの塊のようなもの。ヒトの皮膚、髪、そして爪の大部分はコラーゲンから作られています。年齢とともに体内で生成されるコラーゲン量は減少していき、皮膚は弱く、薄く、そしてシワが増えていきます。髪や爪もどんどんもろく乾いていくのです。コラーゲンをたくさん含んだボーンブロスを日常的に飲むことで、体内でコラーゲンを再組成するためのアミノ酸が供給でき、なめらかで健康な肌、髪、爪を維持することが期待できます。

3.高い抗炎症作用

日常的に糖分が多く、炭水化物過多な食事や加工食品を取っていると、体に炎症が起きやすくなることはよく知られています。ボーンブロスには、グリシン、プロライン、アルギニンなどのアミノ酸が豊富に含まれています。これらのアミノ酸には高い抗炎症作用があるため、日々の不摂生で炎症が起こりがちな現代人の体を優しく鎮めてくれる作用があると考えられています。

4.風邪予防

風邪の時には「チキンスープ」を食べるとよいと欧米ではいわれています。その大きな理由はボーンブロスに含まれるゼラチンの作用。ゼラチンに含有されているアミノ酸の1つであるシステインは肺の中にたまった痰の粘度を薄めてくれる機能があり、咳と共に排出されやすくしてくれると考えられています。グルタミンは全ての細胞の成長を促す作用があるため、免疫力の向上も期待できるでしょう。風邪やインフルエンザの予防が望めます。

5.ダイエットの味方

ボーンブロスはダイエットにも良いといわれています。水分を多く取ることで、満腹感が増し、さらに食欲を抑えてくれる効果があります。さらに、ボーンブロスに含まれるゼラチンは満腹感を増大させるという研究もあります。

6.睡眠の質を高めてくれる

ボーンブロスにはアミノ酸が多く含まれていますが、日本の睡眠調査機関によると、就寝前にアミノ酸の一種であるグリシンを摂取することで寝つきがよくなり、睡眠時間も長くなるといわれています。グリシンは、さらに日中の眠気を減少させ、認知機能を向上させてくれる機能もあると考えられています。

7.関節痛を和らげる

ボーンブロスのゼラチンに含まれる、コンドロイチンやグルコサミンなどの成分が軟骨のすり減りを予防・緩和してくれると考えられています。関節痛を予防・緩和するためにサプリメントを取っているという人はこれを機により自然で健康的なボーンブロスを日常的に飲んでみてはいかがでしょうか?

 

最新ボーンブロスファスティングのレシピはこちら

新月ファスティングの最新レシピ
2022魚座新月 占星術では、月は私たちの感情や直感を支配しています。 他者とのつながりや自分の考えをどう表現するかなど、基本的に私たちの心の奥底にある「暗い自分」に関わるすべてのことを支配しているのです。 2022年3月3日は、魚座で新月...

 

基本のボーンブロスレシピ

 

材料

・鶏ガラ・手羽先・牛骨などお好きな骨付き肉  3kg(半分以上は骨メインの方がより有益なボーンブロスになります。)

・水  4リットル

・リンゴ酢  1/2カップ

・良い塩  小さじ1

・人参  1本

・セロリ  1本

・玉ねぎ  1個

・長ネギ  1本

・にんにく  1玉

・しょうが  ひとかけ

・ローリエ  2枚

※野菜はお好みのものでOKです。無農薬の野菜であれば皮ごと。玉ねぎの皮はためておいて大きめのだしパックなどに詰めて使うとケルセチンという血液サラサラ効果(r)も摂取できます。ローリエやローズマリー、粒胡椒などのハーブを入れても良いです。昆布や鰹節も良いです。

 

お酢は骨から栄養素を引き出します。煮込んでいるうちに味は分からなくなります。

 

骨付き肉は、グレインフェッド(穀物飼育)の牛肉より栄養価が高いことが証明されているグラスフェッドの牛肉を使用するとよいでしょう。また、鶏肉や七面鳥でボーンブロスを作る際には、ゼラチンが生成されにくいとされる工場畜産品は避け、成長ホルモンや抗生物質が投与されている食肉は可能な限り用いないようにしましょう。

 

作り方

1.骨付き肉を流水で洗って鍋に入れる。牛骨などで大きい場合は金槌で適当な大きさに砕く。スープに香ばしさを出したい場合は、200度のオーブンで15〜20分焼いてから鍋に入れる。

2.鍋に水とリンゴ酢を入れて1時間ほど置く。酢の作用で骨からミネラルが溶け出します。

3.野菜を一口大に切って鍋に入れ、火にかける。沸騰したらすぐにアクが出るので取り除く。

寸胴鍋・・・沸騰したら弱火にして8時間

圧力鍋・・・4時間

スロークッカー*・・・鶏ガラ24時間、牛骨48時間

*スロークッカーは火の加減の必要がなく、放ったらかしで上質なスープができるのでおすすめです。高温で圧力をかけないので、骨に含まれる栄養素を壊さずにそのまま得ることができます。4,000円弱で買えるのにとても優秀な調理家電だと思います。

スロークッカーで作る場合は、沸騰してアクを取り除いてからスロークッカーにうつして24〜48時間加温調理します。

 

4.煮込んだボーンブロスをザルなどでこして冷蔵庫で冷やして保存します。冷やすと煮こごりのようにトゥルトゥルになります。1週間保存可能です。多めに作ってジップロックや製氷皿で凍らせると1ヶ月保存可能です。

ボーンブロスはスープやシチューのベースとしても使えますが、そのままボーンブロスとして飲む場合はギーバターや塩コショウで調味していただきます。超美味でカラダが喜んでいるのが分かります。ファスティング中は、朝は完全無欠コーヒー(バターコーヒー)とコールドプレスジュースを飲み、午後はハーブティーを飲み、夜にこのボーンブロススープを飲みますが、五臓六腑に染み渡る旨さで、私の場合は全く物足りなさや空腹を感じません。

一緒に煮た野菜や食材もボーンブロスの旨味と栄養がたっぷり染み込んでいます。そのままはもちろん、ミキサーにかけて調味してポタージュにしたり、カレーやシチューに混ぜて食べたりしても美味しいです。

さらにアレンジ

その日の気分や家族のメニューによっては、エビ(の頭)やアサリ、シジミ、カキなどを別の鍋で煮た出汁を加えます。海の幸の出汁が加わるとまた別のものすごい美味しさです。

他にもタラ、ヒラメ、ロックフィッシュなど油分の少ないものがおすすめです。サーモンなどの脂肪分の多い魚の魚油は調理中に臭みが出てしまうのでボーンブロスには向きません。1時間ほど煮込みます。

 

 

牧草牛(グラスフェッドビーフ)の骨は近所には売っていませんが、通販で1kg1000円弱で購入できます。

 

コメント

  1. […] 秘伝のボーンブロスレシピとスロークッカーでじっくり煮込んだ大根を食べる前に、まずはできるだけたくさんのスープを飲みます。ボーンブロスと大根、梅干しの有効成分やエキスが胃腸の中を染み渡りながら、余分なものの排泄に働いてくれます。 […]

タイトルとURLをコピーしました