サイプレス

エッセンシャルオイル

スリミングハーブ

サイプレスの語源は、この木が崇拝されていた地中海に浮かぶキプロス島であるとされています。学名のCupressusは手足の長い美少年のクプレッソスを、sempervirensは「常緑」や「永遠の生」を意味します。そのため、墓地に植えられたり、棺の材料に使われました。

精油の作用の本質は、引き締めることにあります。心に対しては、気持ちの緩みや注意力散漫、怠惰な精神を引き締めて浄化します。体に対しては、過剰な水分、汗、血液、皮脂などを取り去るため、水分の停滞、出血、静脈瘤、失禁などに使われます。

学名 Cupressus sempervirens
植物分類 ヒノキ科
和名 イトスギ
原産地 フランス、スペイン
使用部位/抽出法 枝/水蒸気蒸留法
主成分

アルファピネン 40-65%

ベータピネン 0.5-3%

デルタ-3-カレン 12-25%

リモネン 1.8-5%

セドロール 0.8-7%

ミルセン 1-3.5%

ORAC:24,300μTE/100g

精油の香りのタイプ/ノート/強さ 樹木系/ミドル/強
芳香 新鮮で、松に似たバルサム調。甘く、ほのかにシトラス調。
香りの効能 喪失感を軽減し、安心感と接地感を引き出す。また、感情的なトラウマを癒やし、助け、落ち着かせる。怒りをなだめ、そして人生の流れを向上させる。刺激性の席と胸の深刻でない不快感を和らげる。
効能 循環を改善、抗感染、鎮痙、抗酸化、体液貯留を軽減、呼吸を向上、肝臓の健康を促進する
適応症 糖尿病、循環器疾患、接地、安定化
その他の使用例

エジプト人は木材から棺を作り、フェニキアやクレタ人は船や弓を作るために、ギリシャ人は彼らの神々の像を彫るために、ヒノキを使用した。バチカンのサン・ピエトロ大聖堂のはじめのドアに使用された木材もヒノキであり、伝説ではその耐久性は千年以上も続いたという。

また、サイプレスは喘息に有効である。毛細血管を強化しセルライトを低減し、循環系を助け、結合組織を強化する。せき、浮腫に有効で、エネルギーを増進し、胆嚢病、歯茎の出血、出血、咽頭炎、肝臓疾患、筋肉のけいれん、神経系の緊張、鼻血、卵巣嚢胞に有効である。皮膚のケアに使用すれば効果がはっきりし、傷跡が目立たなくなる。

使用法

エッセンシャルオイル1にV-6ベジタブルオイル1の割合で希釈する①2−4滴局部に塗布し、体の中心に向けてマッサージする。②チャクラ及び、又はヴァイタフレックス反射点にオイルを塗布する。③噴霧する。④サプリメントとして摂取する。

禁忌、注意事項

・妊娠中や治療中は医師に相談してください。

コンパニオンオイル

ベルガモット、クラリセージ、ジュニパー、ラベンダー、レモン、オレンジ、サンダルウッド

 

 

東洋医学と占星術
 
機転、変容、再生
 
サイプレスは、標高25〜45mに成長する常緑の高木性針葉樹です、小さな花は灰色を帯びた茶色の球形の果実を結びます。新鮮な深い緑色の葉と小枝に精油のほとんどが含まれています。
南欧原産のイタリアン・サイプレス(Cupressus sempervirens)は北アフリカや北アメリカに広がり、フランスやスペイン、モロッコにおいて栽培されています。
 
性質 涼・燥
五行 金と水
元素 地(冷1度、乾1度)
支配星/星座 土星・冥王星/山羊座・蠍座
歴史

サイプレスが薫香や薬に使われた最初の記録は、棺に入れられたことと古代エジプトのパピルスに記されています。古代ギリシア人はこの木を死と永遠を支配する地下世界の神、ハデス(ラテン名:プルト)に献上しました。地中海沿岸一帯の墓地に何世紀にも渡って植林され続ける風習は、サイプレスが悲しみの象徴であり、慰めの源であるためです。

サイプレスの針葉や球果の両方には収れん作用(あるいは、統合作用)があり、長いこと珍重されてきました。

サイプレスの針葉を最初に痔の治療に用いたのは古代アッシリア人です。その一方で、ギリシアの医師ガレノス(西暦165年)はこれを内出血と下痢に勧めました。サイプレスはさらに月経困難症を軽くすると古代から評価されています。

身体への作用

サイプレス油の主な効用は血の循環を活性化し、調整することにあります。静脈を修復し、強壮する働きですが、これはサイプレス全体的な収れん作用によるところです。

サイプレス油はクラリセージ、レモン、ゼラニウムの精油と調合すると、痔や静脈瘤の軟膏として活用できます。

サイプレス油の冷やし、収れんする性質は、発汗過多を抑制する助けにもなり、汗かきの足には便利で効果的なデオドラント剤になります。

さらにサイプレス油の血(けつ)の循環を整える作用は、月経の諸問題に役立ちます。月経痛や月経過多症の両方に効果的な精油の一つなのです。

サイプレスは油は気(き)の循環も助けます。ラベンダーやその他の精油と同様に幅広い鎮痙作用をもつことから、けいれん性の大腸炎や月経前緊張症候群、喘息にも役立ちます。一般的に閉塞症状の解消と、浄化に良い精油であるために、ニキビや肌荒れ、リンパ液の停留、リウマチ痛にも使用することができます。

心への作用

サイプレス油は、心理面にも深く影響を及ぼす精油の一つです。酸味と収れん性のあるウッディな香りは気持ちをまとめ、安定をはかります。同時に針葉樹特有の新鮮な辛味と気血の循環を促す霊的な作用は、心に訪れた転機と現実の変化の両方に対応することができます。困難な変化に向き合い、受け止められるように内側と外側から働きかけるのです。

 

黄泉の国の王 ハデス

サイプレスは「目に見えない」ギリシアの死神ハデス(ローマ人の神、プルト)に捧げられました。サイプレスの清らかで心の支えとなる香りは「黄泉の国」の霊魂に潜む悲しみを慰め、恐れを和らげる力があります。

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