Vol.20 八紘一宇

"私たちはただ生き残るために生きているのではありません。そして、成功するために必要な資源はそれぞれが自分の中にすべて持っているのです。成功とは、現在の多くの人の価値基準に由来するものではありません。自分の内面に目を向け、耳を傾け、心で感じ取った軸、地球に降り立った意図を思い出してその叡智の獲得に到達し、真心が何ものにも変え難い喜びに満たされることなのです。狭い世界に閉じ込められ、目に見えない鎖に縛られ、お金や物質や権力でしか良し悪しを測れない価値観から抜け出せない限り、本当の成功を手にすることはできません。

では、どうしたらそうしたしがらみから抜け出すことができるのでしょうか?何もかもが一遍に反転することはありません。そんなことになれば人々は混乱し、世界全体の機能が損なわれてしまい危険だからです。そのため、しばらくは平衡ラインを維持しなければなりません。そうした観点からも精神性を高める必要があります。平衡ライン、つまり二重意識の中で真理を認識ながら精神性を保っていかなければならないのです。明らかな暴政に納税を拒否したくなる気持ちは分かります。どれだけ意図や真理に反する仕事であっても、逼迫した状況の中で辞めてしまえば立ち所に生活できなくなるでしょう。お金の支配に気付いて逃れたいと思ってもその部分が即座に変容するのではありません。闇側がいくら非人道的な行いを繰り返しているからといって、こちらも法を破って良いことにはなりません。こちらはあくまでもシステムのルールを守りつつ、もう一方では、精神性を高めてずーっと上の穏やかで平安で安らかな静けさの大いなる宇宙に通じる縦の自分自身につながるのです。大いなる宇宙全体につながる自分自身を掌握する必要があるのです。しばらくは何かとても重要なところに辿り着けそうだと思ったらベールで覆われて、他の何者かがあなたの人生やあなたの気持ちを支配しようとするでしょう。常に内面に目を向けていれば、このようなことに気付くことができます。そして、このようなことに気付いたなら、ゆっくりとできるだけ頭も心も透明にしましょう。立ち上がって首や肩をゆっくりと回して力を抜き、肩甲骨をくっつけるつもりで腕を大きく開いて、それから前後腕振り運動をしてみてください。腕を前に振った時に指先から邪気が出ていくという意識を持つと良いでしょう。一箇所一箇所に意識を集中して氣の巡りを感じてください。体の氣を巡り良く入れ替えるイメージで息を吐き切ってそれからゆっくり息を吸い込みます。呼吸は鼻呼吸です。呼吸に集中して自分の思考や感情が空っぽになるまでゆっくり繰り返します。

これまでの悲しみや苦しみや憎しみを振り返り、そこから学び成長したこと、気付いたことに意識を向けて、慈愛や善意や赦しを選択します。一時の感情や出来事を思い出したからといって思考や感情を引っ張られてはいけません。ただ過ぎ去った一つの事実として捉えるのです。これまで選択し、重ね合わせてきたすべてがつながって今があることを感じ取り、慈愛や善意に基づいて受け入れ、赦すことによって、心が優しく温かい感謝に満たされて自分の波動が上がっていきます。次に、ゆっくりとマインドを開いて心に思い浮かぶイメージに集中してみてください。この地球に降り立った現世で、あなたが必ず達成したいビジョンは何ですか?意図に思い巡らし、あなたが在りたい姿を思い描いてください。この宇宙ではあなたが感情と思考を一致させて集中するものが増幅されていきます。だからこそ、あなたが生涯で望むことに集中し、自分のエネルギーや行動や反応に責任を持つ必要があります。強く明確にイメージし、集中することによって叶えたいビジョンや在りたい姿が鮮明になり、ずっと高次の自分自身に
通じた軸の波動によって、自分自身をコントロールすることができるようになります。

内省を繰り返して気付き目覚める中で、過去の誤った選択を正したい衝動に駆られることがあります。現在の気付きを持ってその地点に戻ってやり直したいと。しかし、次第にそのような誤った選択によって現在の気付きや目覚めがあるのだというパラドックスと、高次元では時間が過去や未来という直線的な概念ではないこと、自分自身が意識を分割し多次元に存在しうることを少しずつ感じ取れるようになるでしょう。人生百年時代などという現在の肉体に囚われた新たな利権戦略に惑わされることなく、しかし、常に現在の状態を掌握しながら自己認識を深め続ける必要性を感じ取り、真の自由意識を取り戻した時、経験や記憶を維持したまま、いわゆる過去の選択を改善してより多くの幸福のために奉仕する存在となるでしょう。

私たちは集合意識の中で伝え広めていくことによって、大勢の目覚めのために団結の場面を具現化することができます。大勢の真意が光側に向かうことによって大宇宙の高次元の存在や次の次元の地球と共鳴し合うようになります。特別な外的テクノロジーは必要ありません。高次元の自分自身に多元的につながっている内的な縦軸の意識は、何者をも凌ぐ芯を保っています。そして、それぞれが自身の内側に入って自分の内なる真実を見つけ、無限の意識とつながることによってそこにアクセスできます。周波の乱れを引き起こす闇側のグリッドは祓われています。このような変容は現在惑星地球の世界中で起こり始めているのです。しかし、天も地も、光も闇も、善も悪も、すべては私たち一人一人の内なる空間の中にも存在するということを忘れないでください。自分自身に内在するものなのか、誰かの意図に干渉されているものなのかを識別してください。一人ひとりの存在がこのプログラムを実行することによって、集合意識の濃度が変わることでしょう。そしてより多くの人が光側を望むことによって軌道が修復されていくのです。高度な意識の集合体は逆を唱える意識を遮断するようになるでしょう。

集合意識につながりやすい入眠間際、三分でも五分でも、意識を集中させてください。香りや音楽の力を借りても良いでしょう。ゆっくりと深呼吸をしましょう。身体中の空気を吐き切り、ゆっくりと深く吸い込んでください。自然と穏やかに呼吸が安定してきたら、考えるのではなく感じてください。今ある人生に、自由な肉体と感情と精神に、それによって齎された気付きの断片に感謝を感じてください。あなたの心はあなたの身体の中でバランスを取る必要がある唯一の最も重要なエネルギーセンターです。如何なるものであってもあなたを物理的に拘束することはできません。長期に渡るあらゆる存在の協力によって今のあなたが存在していことに感謝と喜びを感じてください。そしてあなたが今生の中で問題と感じていたことを振り返ってみてください。それは現代社会のネガティブサイドにコネクトされた経験だったのです。あなた自身の存在には何の影響を及ぼすことも拘束することもできないのです。それらを断ち切り、心の中にあるすべての緊張を解放してください。このライトネス瞑想はあなたの周囲に光のグリッドを作り始めます。一人一人の光のグリッドがやがては地球全体に広がり、この瞑想を実行するすべての存在と相互接続し、そのたびにその接続はますます強くなります。穏やかに呼吸を続けましょう。自分の心拍を感じてください。心臓が高鳴り、鼓動していることに気付き、慈愛によって守られ、存在していることを感じ取ってください。

時には己への奉仕、強欲を満たそうとする己への執着を押し通そうとする勢いによって深淵なる闇が訪れるかもしれません。一時的であれ、そうした闇に圧倒されて諦観する者も現れるでしょう。しかし、それは寄せては返す波のような自然な経過の一端に過ぎないのです。真に目覚めた賢明なる者たちを試そうとする最後の砦と受け止めて、心を鎮めてライトネス瞑想を行いながら波が過ぎ去るのを待ちましょう。いつまでも心を恐怖や不安で満たしてはいけません。必ず自分だけが統治者となる空きスペースを確保すること。そこでは地球の現代社会での生活の一切と自分の存在を切り離し、肉体などの物質的なものを手放し、精神と光の感情だけの存在として在りたい姿や世界を思い描き続けましょう。"

右京の深淵なる語りは、これまでの学びや気付きをもってしてもとても難解なものだった。とにかく、地球の高次への移行は、大いなる宇宙全体の理や調和、慈愛や善意や思いやり溢れる存在によって、できる限りの混乱を避けて多くが移行できるように働きかけられているということ。気付き目覚めた者たちは、惑わされることなく二重意識を認識しながら精神性を高めて、大いなる大家族の平和や幸福を願って集合意識の中に想念を送り続けること。誰しも自分が知り得ない情景が思い浮かぶことがあるけども、それは他の誰かの見聞した経験を集合意識の中で共有しているからだ。絶対に行ったことがない場所が何度も夢に出てきたり、記憶にない出来事に夢の中で何度も遭遇したり・・・・だから、集合意識に人々の気付きや目覚めや、慈愛や善意、平和な世界を思い描いて送り続けるのはとても重要で高度な行いだ。そうして、それぞれが精神性を高めて高次の存在となることによって、現時点で過去として捉えている事実を、慈愛や善意に基づいて多くの幸福のために変容できるようになる、ということだ。 

右京は、そのためには一度頭と心を空っぽにして、それから奥底で執着している事象についての負の感情を、すべてのつながり、そして慈愛や善意に基づいて捉え直し、自分自身を多元的に統一する必要があると言っている。呼吸を整え、瞑想し、トライブで身につけた食事やあらゆる生活習慣によって心身、感情と思考と行動、他の生命や自然、世界、地球、宇宙との調和を集合意識の中に根ざしていく必要があるんだ。そしてそれは気付いた人、目覚めた人の自由意志によって広がり、つながっていくんだ。

真理に辿り着いたと思ったらまた疑い始め、そんなことをしていてもキリがないし、情報迷子になるだけだ。もう多くの人が、懐疑や不審、怒り、不安、恐怖・・・・人々のあらゆるネガティブな感情が闇を増幅させることを知っている。僕たちは目に見える変化が一遍に訪れなくても、たとえ感じ取ることができなくても、ただ、大いなる大家族とのつながりを認識して慈愛や善意や思いやりを向け、魂と心と体、思考と感情と行動を一致させて精神性を高めていくことしかできないんだ。それぞれの自由意志で軽やかに、そして楽しみながら。それに現在では、多くの人が自分と他が調和し、差異を認め合って分かち合い、助け合う、安寧幸福な世界を願う大家族のビジョンを取り戻している。だから、大いなる宇宙、高次の光側の存在と共に、地球の高次元への移行はもう間も無く達成されるのだ。

地球ではしばらく大地も、水も、太陽も、鉱物も、石油も、電気も、ガスも、森林も、生命も、発見したんでも生み出したんでもない人間がその利権に群がって切り売りしてきた。支配者層が生み出した社会構造によって、医師が健康を、法律家が正義を、精神科医が心を、科学者が真実を、メディアが情報を、宗教が精神性を、政府が自由を、破壊してきた。

『法』は支配者層の『力』を偽装したものに過ぎなかった。暴力やテロ行為によって人々に恐怖心を植え付け、科学や学問を後付けし、社会構造の上位に置かれた者たちの行いは人々にとって良いことであり必要なことであると正当化するために利用されてきた。そうやって虚像の支配構造を確立し、人類を含む、この世の万物を犠牲にして利益を生み出してきた。権力者や権威、影響力を持つ者たちはそれらの広告塔として使われていた。そう、すべては虚構だったのだ。

人々を懐柔し、それぞれがプログラミングされたデータや情報の蓄積によって自分の理解を超えることには向き合わず、陰謀論として片づけ、思考を停止し、人々を低レベルロボットのように均質化するように張り巡らされた闇側のグリッドは、高次の光側の慈愛や善意に基づく地球への奉仕によって既に祓われている。大いなる宇宙や高次の自分自身とのつながりを阻むものはもう取り除かれたのだ。こうした真実を知識として伝えることはできても、智慧は伝えることができない。それぞれがそれぞれの意図やビジョンを思い出し、地球人として、唯一無二の存在としての尊厳を取り戻し、それぞれが智慧を見つけ、それぞれが気付き、経験することによって得られる叡智なのだ。

そして今日もまた、集合意識に共有されたビジョンを感じ取り、大いなるつながりや大家族への慈愛や善意や思いやりに満ちた想念によって気付き、目覚めた者たちが、大宇宙の真理の探求と叡智の獲得のために、このボーダレス・トライブに続々と足を踏み入れている。

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