ティーツリー

エッセンシャルオイル

強くて優しい抗菌パワー

オーストラリアに自生する高木のティーツリーは、先住民であるアボリジニの人々が葉をティーにしたことからこの名がつけられました。1920年代、木の葉を蒸留して得た精油が、当時の殺菌消毒薬である石灰酸の13倍も強いことが報告され、第二次世界大戦下で普及しました。

現在では、おもに精油が使われています。強力な抗菌・抗真菌作用や抗ウイルス作用を発揮しますが、皮膚や粘膜に対しては刺激が少ないのが特徴です。蒸気吸入剤、湿布剤、軟膏剤、シャンプー剤などさまざまな形で使われます。

学名 Melaleuca ericifolia
植物分類 フトモモ科
和名 ゴセイカユプテ
原産地 オーストラリア
使用部位/抽出法 葉/水蒸気蒸留
主成分

テルピネオール-4 30-45%

ガンマ-テルピネン 10-28%

アルファ-テルピネン 5-13%

1.8シネオール(ユーカリプトール) 0-15%

アルファ-テルピネオール 1.5-8%

パラシメン 0.5-12%

リモネン 0.5-4%

アロマデンドレン trace-7%

デルタ-カジネン trace-8%

アルファピネン 1-6%

精油の香りのタイプ/ノート 樹木系/トップ
香りの効能 ティーツリーは浄化と純粋さを促す。
効能 ティーツリーは、抗感染性、抗ウイルス性(グラム陽性バクテリアとグラム陰性バクテリアに対し広い効力範囲を持つ)、抗真菌性、抗ウイルス性、駆虫性、抗炎症性、免疫刺激性を持つ。心臓を強くし、静脈のうっ血をのぞき、静脈炎を抑える。神経系を強化、鎮痛性があり、放射線を防ぐ。
適応症 真菌感染症(カンジダ、白癬)、副鼻腔、肺感染症、歯、歯周病、体液滞留、高血圧、皮膚疾患(ニキビ、ただれ)、のどの痛み、扁桃炎、日焼け
その他の使用例

にきび、やけど、カンジタ、口辺ヘルペス、炎症、ウイルス感染、陥入爪(爪が肉に食い込み、赤く炎症して腫れ、痛みを伴う)、いぼ、傷の回復促進などに有効である。

使用法 エッセンシャルオイル1にV-6ベジタブルオイル1の割合で希釈する①2−4滴局部に塗布する。②チャクラ及び、又はヴァイタフレックス反射点にオイルを塗布する。③直接吸入する。④噴霧する。
禁忌、注意事項

・妊娠中や治療中は医師に相談してください。繰り返し使用するとこのオイルに触れたとき過敏になる可能性があります。

コンパニオンオイル

すべての柑橘系オイル、サイプレス、ユーカリラディアータ、ラベンダー、ローズマリーCTシネオール

東洋医学と占星術
 
 
強さ、抵抗、自信
ティーツリーは樹高7mの小高木です。柔らかな長楕円形の葉は互生し、細かな小さい白い花をつけます。オーストラリアには紙状の樹皮を持つ樹木は30種類以上あり、その一種のティーツリーはフトモモ科に属します。近縁種にはカユプテ(Melaleuca leucadendron)とニアウリ(Melaleuca quinquenervia)があります。
 
性質 温・燥
五行 金と火
元素 風(熱2度、乾2度)
支配星/星座 木星・天王星/射手座・水瓶座
歴史

フトモモ科の学名、Melaleucaはギリシア語のmelas(黒)とleukos(白)に由来します。これは目には黒々と映える濃い緑色の葉と、紙のように薄く剥がれやすい、まばゆい白い幹のコントラストをよく表現しています。

耐水性の紙状の樹皮は、幹から剥がれやすく、オーストラリア先住民のアボリジニは小さなカヌーをつくったり、ナイフのさやや小屋の屋根を葺く材料として活用していました。また、辛味のあるティーツリーの葉を熱湯に浸し、風邪や咳、頭痛の薬として飲んだり、木から葉を摘んでそのまま噛みました。

Melaleuca alternifoliaはオーストラリアのニューサウスウェールズ州の限られた地域に繁茂していますが、そこはよく氾濫する河川に囲まれた海抜の低い湿地帯です。ティーツリーは奥地の湿原を好むため、精油を抽出する葉の採集には困難を伴います。

1770年にH.M.S.エンデーバー号の乗員、クック船長と船員たちは、ボタニー湾からオーストラリアに上陸。一行は強い香りを放ち、粘つく葉が生い茂る木立に遭遇しました。のちに、この葉がスパイシーなお茶として飲めることを知るようになります。クック船長はこの木を『ティーツリー』と名づけ、ヨーロッパから渡来した初期の移民たちはこれをブッシュの治療薬として珍重し、活用するようになりました。

このような史実にもかかわらず、ティーツリーの特殊な薬効に光が当てられたのは、第一次世界対戦以降のことです。1923年にオーストラリア政府の科学者A.R.ベンフィールド博士はティーツリー油の研究を始め、石炭酸の当時の基準値より12倍も強い抗菌性をもつことを発見しました。その後も調査は続行され、ティーツリー油の効力が認められ、1933年版ブリティッシュ・メディカルジャーナル誌には「強力な抗感染剤。毒性なし。皮膚感作性なし。」と記載されました。抗感染作用をもつとされる精油の中でも、ティーツリー油に匹敵するものはないに等しいのです。強力な抗生剤としてまさに”生命と戦う”力をもつティーツリー油ですが、生命体とその免疫系を助けながら働くため、細菌やウイルス、真菌による広い感染症にも安心して用いることができます。なぜならティーツリー油は病因を根絶やしにするばかりでなく、感染症の再発を予防する”衛気”を強める力をもつからです。

身体への作用

ティーツリー油は、風邪、インフルエンザ、気管支炎などの感染症や、副鼻腔炎、耳の炎症、歯周炎に、カンジタ症、ウイルス性腸炎に、さらには膀胱炎、口瘡に適します。これに加えて、ニアウリ油のように、膿痂疹や瘢風のような細菌性や真菌性の皮膚炎に用いることができます。

心への作用

ティーツリー油は抗感染作用や免疫強壮作用ばかりでなく、心・肺と、神経系を強壮する働きでも有名です。コモンタイム油のように、慢性的な無気力、動悸、息切れ、循環障害がるときに気を補います。神経を安定させ、脳への血液循環を増すために、ティーツリー油は特に、免疫機能の低下を伴う精神疲労や神経衰弱に良いのです。

筋痛性脳脊髄膜炎のような免疫不全は特に「抑うつ」と誤診されることがありますが、確かに気持ちが沈むと免疫機能は低下します。抵抗力とともに意欲も高めるティーツリー油はこの場合にも理想的です。

樟脳に似て、ピリッとした辛さのある香りは、肺と『魄』を強壮し、肯定的な見方を持つように促し、自然治癒力を助けます。また、苦味を含む甘さが強く香り、心と『神』を活性化し、スピリットを高揚させ、自信を取り戻させます。

稲妻の神 ナマルゴン

アボリジニが樹皮に描いた稲妻の神。感染症や病気と戦うティーツリー油の稲光のごとく瞬時に効く力を連想させます。