2月はファスティングをしながら、ハーブを使って肝臓をお掃除する肝臓クレンズファスティングに挑戦します!そこで、肝臓について調べたことをまとめたのでシェアしたいと思います(r1,r2)。
肝臓は始終休みなく働いている臓器です。ただ食べなければ良いのではなくて、肝臓の働きを理解して、肝臓の日頃の働きに感謝をしながらゆっくり休ませてあげたいと思います。これらを元に、肝臓に良さそうな素材でファスティング中のスープやジュースを作りたいと思います。
肝臓とは?
肝臓の位置は、お腹の右上で横隔膜の下、胃の隣に位置します。
約1~1.5kgあり、内臓の中では大型の臓器に分類され、 女性より男性の場合は大きい傾向にあります。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれていて、多少の悪化では 自覚症状が出ないそうです。
私たちは体のどこかに異常が出ると、痛みを感じたり、痒みを感じたりと様々な反応が出ますが、肝臓は異常が現れても痛みなどの症状を出すことがあまりありません。そのため肝臓に異常が起こっても気付きにくく、異常に気付いたときには病気がかなり進んでいることがあります。
肝臓は再生能力・代償能力(失った機能を補うこと)に優れており、ダメージを受けても残った正常細胞が余分に働き、機能を維持します。沈黙の臓器と呼ばれているだけに定期的な健康診断などで自分の肝臓が正常に機能しているかどうかを確認することはとても重要なことです。
肝臓の主要な働きとは?
肝臓には、
- 代謝
- 解毒作用
- 胆汁の生成・分泌
の3つの機能があります。
1.代謝について
私たち人間は食物からの栄養素をそのまま利用することはできません。肝臓は胃や腸で分解、吸収された栄養素を利用しやすい物質にして貯蔵します。そして必要に応じて、それらを分解してエネルギーなどを作り出します。必要以上のエネルギー(アルコールの飲み過ぎや、糖尿病、肥満など)を摂取すると、肝臓に脂肪が多く蓄積し、肝臓機能の低下の原因にもなります。
肝臓で分解された物質は血液をめぐり、全身の器官や臓器に送り出されます。栄養素をからだが利用しやすい形に分解・合成するはたらきを代謝と呼び、何らかの病気で肝臓の機能が低下するとその働きも低下します。そうすると食事をしても、必要なエネルギーや物質に分解されにくくなり、代謝の異常が現れます。
2.解毒作用
肝臓は、私たちが摂取した物質(アルコールや薬剤など)や代謝の際に生じた体に有害な物質を、毒性の低い物質に変え、尿や胆汁中に排泄するという解毒作用を持っています。必要以上にアルコールや薬物を摂取すると肝臓の解毒作用が追い付かず、肝臓に大きな負担をかけてしまいます。
お酒を飲む方にとっては気になる臓器です。
人間にとって有毒な物質であるアンモニアは、腸管内の細菌によって食物中のタンパク質からつくられます。アンモニアは健康な人では、肝臓の働きによって無毒化され、尿と共に体の外に排泄されます。肝機能が低下すると、血液中にアンモニアが増えてしまい、脳が障害されてしまうことがあります。肝機能の低下によって引き起こされる症状は他にも様々なものがあるため注意が必要です。
3.胆汁の生成・分泌
「胆汁(たんじゅう)」は、肝臓の中で常に分泌されている物質であり、主に脂肪の乳化とタンパク質を分解しやすくするはたらきがあります。このはたらきによって脂肪は腸から吸収されやすくなります。また、コレステロールを体外に排出する際にも必要な物質です。胆汁には「胆汁酸」「ビリルビン」「コレステロール」が含まれています。
肝臓に障害が起こり胆汁の流れが悪くなると、血液中にビリルビンという色素が増え、白目や皮膚が黄色くなる黄疸(おうだん)と呼ばれる症状があらわれます。
肝臓が弱ると、どうなるか?
~代表的な肝臓疾患~
脂肪肝
カロリーの高い食べ物・お酒が好きな人は要注意です。
食べ過ぎやアルコールの飲み過ぎにより起こります。
放っておくと肝硬変や肝臓がんに進行することもあります。
脂肪肝の人のなかには、お酒を全く飲まない人もおり、カロリーの摂りすぎが原因で発生する場合もあります。
肥満の人や糖尿病の人がなりやすく若い世代にも増えています。
アルコール性肝障害
飲酒が原因で起こります。
長年お酒を飲み続けると、肝臓に中性脂肪がたまり、肝機能が低下します。
大量飲酒を続けると肝障害を繰り返し、肝硬変へと進む可能性が高くなります。
Y-GTPが高い とアルコール性肝障害が疑われますので、注意が必要です。
ウィルス性肝炎
< A型肝炎 >
貝類(カキなど)や生水などの経口感染によります。 ほとんどは重症化せず治ります。
<B・C型肝炎>
血液や体液を介した非経口感染が原因となります。 慢性化して肝硬変の原因となることもあり要注意です。
肝硬変
肝障害が持続すると肝臓が硬く変化し、終末像として肝硬変となります。
肝硬変となった場合は元の肝臓にはもどりません。
肝硬変に進行する前に予防が必要です。
また肝硬変の患者100人につき、1年間に約8人から肝がんが発生すると言われています。 例えば胃がん健診では3000人に約1人が胃がんと診断されるのと比較すると、その高い割合が分かります。
肝臓病の進行、そして最後は?
急性肝炎については、基本的に入院治療によって治る病気ですが、ごく一部に肝細胞の破壊が広範囲に及び、 肝機能が営めなくなる「劇症肝炎」に移行することがあります。
劇症肝炎は、意識障害を伴うもので、急性肝炎になって、皮膚や白目が黄色くなる黄疸の症状がでた後も、 発熱、からだのだるさなどの症状が進み食欲がもどらない場合、血漿交換、肝臓移植などの治療が 必要となります。
劇症肝炎が手遅れになると、死にいたる場合もあります。
慢性肝炎は、6ヶ月以上の肝機能異常が持続している状態です。
C型肝炎では慢性肝炎から肝硬変に進み、それを基礎として肝癌が生じるという過程が 明らかになってきています。
ただし肝硬変が必ず肝癌へつながるわけではありませんので、恐れすぎる必要はありません。
代表的な検査
血液検査
「血液検査」は、最も基本的で汎用性の高い検査です。 これにより現在の肝臓の状態や病気がどのくらい進展しているかを判断することができます。
画像検査
「画像検査」は、慢性肝炎・肝硬変や肝がん等を診断するために重要な検査です。
エコー(超音波検査)やCTやMRI、血管造影、内視鏡などがあります。
病理組織検査
「病理組織検査」とは、肝臓に針を刺して細胞や組織の一部を採取し、顕微鏡で細かく観察し病気の診断を行う検査です。
超音波で場所を確認しながら針で肝臓の組織を採取する「超音波下経皮的肝生検」と腹腔鏡で観察し、肝組織を十分量採取して行う「腹腔鏡下肝生検」があります。
肝臓疾患の治療
肝癌の死亡者数はこの30年間で約3倍に増加しており、現在年間3万5千人近くの方が肝癌によって死亡しています。
その肝癌の原因の約7割がC型肝炎ウイルス、約2割がB型肝炎ウイルスの感染です。
現在はこれらの肝炎ウイルスに対する様々な治療法が開発されており、 病状に合わせて治療法を選択して、肝硬変や肝癌への進行を抑制することが可能となってきています。
一方で自分が肝炎ウイルスに感染していることを知らない方、 肝炎ウイルスに感染していることを知っているが病院を受診していない方、 治療が必要であるのに受けていない方が多数残されていると考えられています。
適切な治療法は、年齢や病状によっても異なるため、 専門医と相談して治療法を選択する必要があります。
気になる場合は、まず専門医にご相談ください。
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