野菜に含まれる硝酸
葉野菜に多く含まれている硝酸。加熱や体内で亜硝酸塩にかわり、発がん性の心配があるといわれています。大気汚染によって窒素酸化物が増えたことや、化学肥料の多用で、昔より硝酸が多い野菜が増加しています。
残留農薬
殺虫剤に殺菌剤、除草剤など、さらに現在は使用禁止でも土壌に残ってしまっている有機塩素系農薬や、海外で野菜の収穫後に使われるポストハーベスト農薬*など、農薬にはいろいろな種類があります。アレルギーや生態系への不安があります。
*簡単に言うと収穫(ハーベスト)された後(ポスト)に、収穫物である果物や穀物、野菜に散布する農薬のことです。なぜ収穫された後にわざわざ農薬を使うのでしょうか?遠い外国へ時間をかけて運ばれる輸出農産物は、その運送時間が長くかかるほど、運搬中に発生する害虫やカビによって品質を悪くして商品価値を下げてしまう危険性を伴います。また、万一カビが発生したものを口にした消費者が食中毒などを起こしたら大変な問題です。それらを防ぐために使われるのがポストハーベスト農薬というわけです。
・ポストハーベスト農薬は通常畑で使われる農薬の100〜数百倍濃い濃度で使われている。 ・農薬は表面に付着するだけではなく、皮の中にまで浸透する危険性がある。(洗い落としきれない) ・使われる農薬の中には、発がん性や催奇形性が疑われる薬剤も存在する。
環境ホルモン
人間のからだに入り、ホルモンのような働きをする化学物質。容器包装や環境汚染物質から発生します。環境汚染物質で問題なのはダイオキシン。催奇形性、発がん性の不安があります。
ダイオキシンはゴミを燃やす際に発生し、大気や土壌などを汚染し、そこから動植物や魚などに残留する可能性があります。
遺伝子組み換え食品
ほかの作物から遺伝子情報を取り出して、『害虫に強い』、『除草剤に強い』など、特定の目的にあうように作られた作物。新しい遺伝子から生まれたタンパク質がアレルギーの原因になるといわれています。生態系への不安もあります。
抗菌性物質
合成抗菌剤と抗生物質のこと。牛や豚、鶏の飼料に混ぜたり、魚(特に養殖魚など)の病気予防のために使われています。この抗菌性物質が肉類の脂肪部分や内臓(特に肝臓)、魚肉やはらわたに残留する可能性があり、薬剤耐性菌の繁殖やアレルギーなどの不安があります。
女性ホルモン
雄牛の肉をやわらかくするために耳の皮膚の下に埋め込むので、それが残留する可能性があります。女児の第二次性徴*を促進したり、発がん性の心配などがあるといわれています。
*第一次性徴とは、生まれてすぐ分かる男女の性器にみられる特徴(男性の精巣や陰茎、女性の子宮、 卵巣や外性器)をいいます。それに対して第二次性徴とは思春期になってあらわれる、性器以外の身 体の各部分にみられる男女の特徴のことをいいます。
BSE(牛海綿状脳症)
狂牛病*。脳・脊髄・目・回腸遠位部を介して、感染する。人間への感染の危険性があるといわれています。
*牛の病気の一つで、BSEプリオンと呼ばれる病原体に牛が感染した場合、牛の脳の組織がスポンジ状になり、異常行動、運動失調などを示し、死亡するとされています。かつて、BSEに感染した牛の脳や脊(せき)髄などを原料としたえさが、他の牛に与えられたことが原因で、英国などを中心に、牛へのBSEの感染が広がり、日本でも平成13年9月以降、平成21年1月までの間に36頭の感染牛が発見されました。
しかし、日本や海外で、牛の脳や脊髄などの組織を家畜のえさに混ぜないといった規制が行われた結果、BSEの発生は、世界で約3万7千頭(1992年:発生のピーク)から7頭(2013年)へと激減しました。日本では、平成15年(2003年)以降に出生した牛からは、BSEは確認されていません。厚生労働省では、最新の科学的知見に基づき、国内検査体制、輸入条件といった対策全般の見直しを行っています。
BSEの発生数が国内外で激減した現在も、肉骨粉をエサとして与えないことや異常プリオンたん白質が貯まる特定部位をと畜場で除去するなどの対策を継続しています。
BSE発生国からの牛肉については、平成13年から輸入を禁止しており、食品安全委員会の科学的な評価結果を踏まえて30ヶ月齢以下と証明される牛由来であることや特定危険部位(SRM)を除去すること等の一定の輸入条件の下で輸入を再開しています。
エサの問題・・・・・肉骨粉とは、家畜を処理する際に出るクズ肉、骨、内臓、血液等を加熱処理し、乾燥させて粉末にしたもので、豚や鶏のエサ、農作物用の肥料などとして以前から使用されていました。通常、肉骨粉は加熱処理される段階で完全に殺菌されるため、環境汚染を防止し、衛生的に廃棄するための加工技術としても意味のあるものでした。欧米では、牛乳生産を高めたり、体重増加を図る安価な方法として、本来、草食動物である牛にも、動物性蛋白である肉骨粉を与えていたといいます。
しかし、このような、反すう動物の再利用のサイクルの中で、何らかの理由でBSEに感染した家畜由来の異常プリオンが処理され肉骨粉となり、飼料に混入してしまったことが、BSE大流行の引き金となりました。プリオンは、加熱処理や化学殺菌などの処理にも抵抗性があるので、飼料を製造する工程を経ても、感染力がなくなりません。
また、異常プリオンに汚染された飼料を食べて育った牛は、すぐには症状を示さないので、発見される前にと畜され、再び肉骨粉となって別の牛の餌となり、感染は世界中に拡大してしまいました。
本来草食動物である牛のお肉を食べるのなら、徹底管理のもとで牧草飼育された牧草牛(グラスフェッドビーフ)がやっぱり安心安全で美味しくておすすめです。
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