ケモタイプについて

同じ種から育てられた野菜でも、育てた土地によって、味が異なることがあります。生育環境によって、その中身が少し変わってくるという、自然界の不思議なこの現象は、精油の原料となる植物にも起こることがあります。日照り、高度、気候変動、土壌の組成成分といったさまざまな要因により、同じ植物(植物学的に単一の種)でありながら、抽出される精油の成分に差が出ることがあるのです。

 

このように、ひとつの植物から抽出される精油の標準的な成分と比べて、同じ植物を原料としていながらも異なった成分をもつ精油のことを、ケモタイプ(化学種)と呼びます。これにより、標準的な成分をもつ精油と区別されています。
ケモタイプをもつ植物としては、タイム、ティートゥリー、マージョラム、ローズマリー、ユーカリなどが有名です。

 

含まれる成分が違うケモタイプは、薬効も大きく変わるため、からだへの働きをよく知ったうえで、使うようにしましょう。

 

ユーカリのケモタイプ

【ユーカリ・ラジアータ】

この精油成分は、抗カタル作用・去痰作用・抗ウイルス作用のあるオキサイド類と抗菌・殺菌・抗ウイルス作用のあるモノテルペンアルコール類が殆どを占めています。
刺激となる1.8シネオールの割合が少なくユーカリが苦手な方にもおすすめのユーカリです。禁忌も無くアロマテラピーに最も適したユーカリといわれます。

 

【ユーカリ・グロブルス】

ユーカリの中で最も一般的に知られた香りですが、刺激成分となる1,8シネオールの含有量が高く、高血圧の方や幼児への使用には向きません。そのためスッキリした適度な刺激をお好みの方に適したオイルです。
一般的に手に入れやすく、使用用途も多い人気のユーカリです。

 

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