Vol.16 諸法無我

人々は支配者や権力者たちの流布する情報を鵜呑みにして右往左往するのをやめなければならない。そしてすべてが一つの大家族の一員であり、信頼によって団結し、『みんな違ってみんないい』という精神を持って違いを互いに認め合い、一人一人の才能を活かして助け合う安寧幸福の世に美しさと尊さを感じる心を持っていることを思い出すこと。人類はもとを辿れば同じ祖先に辿り着き、精神性の高いビジョンを共有しているのだ。

差異や凹凸が多様性や無限を生み出す。個性を封じてロボットのように均質化された存在は一+一=二という予測可能な答えしか導き出さないのだ。互いの違いを認めて寛容になること。自分の生まれ持った才能が誰かを支えている。恐怖や不安や憎しみは軋轢を生み、人々を孤独に分断する。孤独は人を心細くし、自分に対しても他に対しても不信感を生み、権威や権力に依存して隷属させる。少し考えてみれば、目に見えるだけでも十分分かるぐらい、一人一人まったく異なるように創造されていることを思い出せるはず。それなのに、なぜその違いをわざわざ埋め合わせなければならないのだろう?そんな必要があるわけがないんだ。違っていることの方が当たり前で、だからこそ互いに助け合い、高め合うことができる。そのために一人一人が唯一無二の大切な存在として創造されているのだし、慈愛や善意や思いやりや、そうした光の感情に基づいてもっと自由につながりを感じることもできる。そうしてより豊かな精神性を高めた存在となり、力を合わせて団結し、大いなる宇宙の進化と発展のために無限を生み出す創造主となるのだ。

ここにいる子どもたちは皆同じ想念を抱いていた。

「それに、広く大きな宇宙には私たちがまだ想像もつかないぐらい多種多様の種族が存在している。姿形もまるで違う存在が共栄共存しているの。地球という狭小な世界でわずかな差異に右往左往している場合じゃない。国とか肌の色とか宗教とか思想とか、そんなもので敵対心を駆り立てられて争い、それによって多くの犠牲があったことをみんな知っているし、心を痛めているはず。もう目覚めなければいけない。いつまでもいいように操られていてはダメ。嘘、大嘘、すべては虚構で、すべてが長くて残酷な闇側のシナリオだったのよ。でももっと広く大きな宇宙では、差異に囚われることなく、慈愛や善意に基づいて多様性を認め合っているからこそ無限に広がっているの。」

「不安や恐怖、苦しみや憎しみは瞳を濁らせ、真実を遠ざける。でも、多種多様な遺伝子が組み込まれた地球人類が宇宙の真理やビジョンを取り戻したら、もう誰にもコントロールすることはできないのよ。だからこそ闇側は人々の団結や統一を妨げるために、国や言語や宗教や思想を刷り込んで分断したの。精神性を高めた人々の団結はコントロールが不可能な脅威となるため、ありとあらゆる手段を使って人々の団結を妨げ、内面や精神性から目を逸らさせ、ある程度の規模のコミュニティに不和を引き起こすエージェントを送り込み、内部から分断してきたの。地球で生き残るための条件付けを刷り込み、お金によって支配し、生まれてから死ぬまで食いつなぐだけのサバイバル的な生活をするように仕向け、生計を立てるための努力や苦しみに焦点を当てるようにし、精神性の進化に目を向けさせないようにした。でも、よく目を開いて見てごらんなさい。世界は暗い影や闇よりも明るく光り輝いているところの方がずっと多いのよ。ゆっくりと深呼吸して心を鎮めて、好きなことや大切なもの、大事な人を想像してごらんなさい。そうした存在に巡り合えた幸せや喜びに感謝し、感謝をじっくりと味わってみるの。いい?闇側の古いシステムはもうすでに崩壊しているのよ。」

サライは今度はさらに、地球的集合意識に深く刻み込むように想念を送り始めた。

「だからもう分断の手助けをしちゃいけない。これまでは一つの小さな地球という惑星の中に国境によって遮られたたくさんの国々で、人種や国民性や思想や宗教や、あらゆるもので差異を意識し、区別するように仕向けられてきた。SNSによってそれぞれが自分の考えを発信することができるようなお膳立てがされているけれど、匿名のために気が大きくなってみんな口々にエスカレートした悪目立ちするような発信を続けている。右左の思想はますます激化している。でも、一羽の鳥には右翼と左翼があるように、どこまで極論を繰り広げたところでつながっているの。ただ双方の議論を白熱させてそれぞれを疲弊させるために利用されているだけなのよ。何か共通の敵を見つけ出して団結していると感じても、それはそれぞれの団結力を高めているだけで、逆に双方の敵対心を煽ることになっている。人々の敵対心が激昂して、やがて大きな争いに発展すれば得する者は誰かしら?むしろその罠を見破って人々が互いの差異を認め合い、その違いを活かして助け合い、高め合っていくことこそが、彼ら支配者にとっての脅威となるの。SNSの発信に右往左往したり、迎合するのではなく、もっと根本にあるものに目を向け、いつまでも古いシステムにしがみついて、何とかそれらを維持継続させようとしている者たちを憐れみ、一刻も早く慈愛と平和と統一の叡智を獲得できるようにという想念を送ること。これは気付き始めたあなたたち一人一人にできることよ。必ずしも表立って大声を上げて何かをする必要なんてないの。ただ、それだけでいいのよ。彼らはただ、手に入れた富や権力や名声を失うのが怖くて、それらを失った未知の世界に怯えているだけなのよ。それに慈愛や善意や思いやり、分かち合いや助け合いなんて偽善で幻想だと思っている、可哀想な存在なの。誰も完璧じゃないわ。たとえ過度な過ちだとしても、大勢の慈愛や善意の想念によって救われるかもしれない。だから赦しましょう。もしも明らかにプライム・ディレクティブを侵し、他の生命を残虐に奪ったりすればいづれは大いなる宇宙に粛清されるわ。高次元高密度の存在の慈愛や善意の想念が大いなるすべてのつながりの安寧幸福に絶え間なく注がれている。それでも私たちの世界に存在しているからには誰しも必要な存在であり、大いなる宇宙の大家族の一員なのだから。それに、私たちも、いつまでも現存の姿形でいるわけじゃないの。だからこそ、この融合体に捉われることなく、ただ魂の成長や精神性を高めるためにも、こうした意識や赦しも重要なのよ。」

歪なままに歯車が噛み合い、長らく体裁を保ってきた世界。すべてはフラクタル構造を成し、個人、家族、企業、社会、世界、地球、すべてはつながっているのだから、すべて同じように根っこが崩壊しているのかもしれない。すべてに表と裏がある。光と闇、善と悪、破壊と創造、正義と悪。人々が目覚めず地球と共に汚染されたままであれば、宇宙の理によって出来事は加速し、嵐が起こるかもしれない。しかし、多くの人が目覚めるほど、この嵐は早く過ぎ去る。テクノロジーが悪なのではなく、使い手の意識によって闇に傾いてしまうんだ。地球が最大スケールと思い込ませ、地球外生命体やUFOの存在も、支配者は自分たちの私腹を肥やす糧として利用するためにテクノロジーを抜き取ろうとして、人々には情報を伏せていた。国や世界や地球という狭小の枠に人々の心身を閉じ込め、毒を薬と偽り、食糧は有害な人工要素を混ぜ込み、衣類や布地は多くの毒物によってコーティングされている。人々のためを装い、依存に誘導し、あらゆる搾取、残虐な小児性愛や奴隷化や、食人を行なっていた邪悪な闇の存在は追放された。いずれ地球と地球人は次の次元へ移行する。地球的集合意識や高次の存在による地球を覆う光のグリッドによって、生まれ持った意図を思い出し、大いなるつながりや大宇宙の一部としてのビジョンを取り戻し、分かち合い、認め合い、助け合うことができるかどうか、そして、二度と強欲と金や権力と引き換えに魂を売り渡さないように深く刻み込むことができるかどうか、多くの人がいかに早くそうした気付きや目覚め、叡智を獲得するかによって地球が安寧幸福の世界に生まれ変わる時期は早まったり、遅れたりするんだろう。

でも、焦ってはいけない。焦りは怒りや不安や恐怖を生み出す。今現存している姿形に囚われることなく、自分の意図した叡智の獲得に意識を向けて、精神性を高め、内なる平和や、自分、他、自然、社会、世界、地球への貢献や調和を喜び、絶えず照らしてくれる太陽や心身を潤してくれる水、惜しみなく存在している空気、居心地の良い一家団欒の場、温かくて寝心地の良いベッド、汚れを洗い流してくれるバスルーム、衛生性を高めてくれた汚物や浄水処理システム、今存在している血のつながり、癒しを与えてくれるペット、何でもいいんだ、慈愛や善意に満たされている時には大きな感謝を感じながら地球的集合意識に向かって想念を送ろう。誰しもが唯一無二の存在であり、愛される存在であり、同じ次元、同じ密度の今を地球上で共有しているみんなで一緒に幸せになりたい。みんな何か特別な能力を認められたいんじゃない、ただ存在を受け入れられたいんだ。当たり前のように生きていていいんだって感じて、感謝や幸せを感じて、つながりや意図を思い出し、みんなで生涯を謳歌することに集中するんだ。

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