秘密の若返り法

ケイトウ:花言葉は、いつまでも若々しく

若返り、記憶力を高める、肌をピカピカにする、エネルギーが満ち溢れる、自然治癒力アップ、運動能力アップ、うつの改善、免疫力アップ、骨が強くなる、などに関心がある方へ

お肌の曲がり角?なんて思いながら何となくやり過ごしていて、ある日ふと鏡を見てビックリ!失われたハリ・ツヤ、顔についた寝癖(寝跡)がお昼を過ぎても残っていたり、くっきりと刻み込まれたシワ、いつの間にかシミも増えているし、一晩寝ても疲れが取れない。

若い頃のままの延長で30代後半になると、ある日突然こんな悲しい思いをすることになります。すでにその日を迎えてしまった人も、このことを知っているかどうかが、この先一気に老け込むか、いつまでも健康的で若々しく歳を重ねるか、運命の分かれ道となります。

お金を一銭もかけずに、特別なものを用意する必要もなく、日々の生活の一部をほんのちょっぴり変えるだけ!簡単なのにとてもパワフルで、きちんとマスターすれば肌が若返り、記憶力が高まり、エネルギーが満ち溢れるのを感じられたり、運動機能がアップしたり、うつ症状が改善したり、風邪をひきにくくなったり、自然治癒力や免疫力がアップしたり、骨が丈夫になる効果もある最強の若返り法をご紹介します。

高額な薬品などは、薬を売って利益を得るために何らかの効果を立証して(つまり、その科学的根拠を立証できるものを集めているので立証も反証も当然存在します)、大々的な宣伝やセールスなどのマーケティングに莫大な費用をかけて売り出します。中には、原価ほぼ0円の、死体や動物の糞便、下水の蓄積物など信じられないようなものを原料にした驚くような薬品やサプリメントも存在します。でも、多くの人はデータや科学的根拠という言葉にとらわれて、実際にどんな原料を使い、どのような実験がどれぐらいの期間、どのぐらいの規模で行われたのか、そしてその実験方法は信頼できるものなのかを気にする人はほとんどいません。

これだけ科学が進歩したと騒がれていても、人間はタンポポの葉一枚さえ創り出すことができません。どれだけ成分分析をしたところで、生命を創り出すことができるのは自然の営みだけです。何千年もの歴史の中であるハーブの効能が伝承されているから、一生懸命同じ効果があるものを作り出そうとして試験管や顕微鏡であーだこーだしても、結局自然のものには敵わないのです。そのような研究に時間もお金も労力もかけて科学の力を使うのではなく、目の前にあるトータルバランスもパワーも優れる自然のものを使えばいいし、その種の保存に力を注ぐべきです。

すべてが無駄という訳ではありませんが、莫大な研究費や宣伝費の元を取ろうとか、そんなに簡単に手に入るもので病気が予防できたら商売上がったりだとか、そんな意識で人間のからだに鋭いメスや異物を入れ込むことに執着するのではなく、その優秀な頭脳を私たちのからだを根本から健康にするために働かせてほしいものです。

ナチュラルなアプローチは、何か売り込むものがあるわけではありません。お金が発生しない研究をする人はほとんどいませんが、何世紀にもわたって語り継がれてきた伝統的な技で、これらは実際に自分が取り組んでみて効果を実感するしかないのです。作り込まれた科学的な根拠はありません。

それでも、やはり何らかの根拠が気になってしまうあなたのために、所々で数々の論文や研究結果を取り上げながら、お金もかからず、何か特別なものを用意する必要もなく、日々の生活の一部をちょぴり変えるだけのナチュラルな方法と、それだけでも十分パワフルですが、さらにパワーアップできる強力なサプリメントをご紹介します。

 

成長ホルモンの力

ヒト成長ホルモンは、私たちの脳下垂体から分泌される重要なホルモンです。

成長ホルモン(GH)としても知られており、成長、体組成、細胞の修復、代謝において重要な役割を果たします(r1, r2, r3, r4, r5, r6)。

成長ホルモンの分泌リズムは、多くの因子が協調して作用することによって生じます。「時差ぼけ」は、一時的に成長ホルモンのピーク振幅を増加させ、その結果、24時間の分泌量が一時的に増加します。運動や身体的ストレス(血流低下を伴う外傷や敗血症を含む)、断食は、成長ホルモンの分泌を増加させ、ネガティブな感情や内因性の抑うつ、肥満は、成長ホルモンの分泌を抑制します。

成長ホルモンというと成長期の子どものものだと思われる方も多いですが、成長ホルモンを高めることで、6ヶ月で脂肪分14%減少、セルライト減少、エネルギーがみなぎる、性欲が強くなりパフォーマンスも上がる、胆力が増大する、加齢とともに細胞が小さくなることで縮小していく心臓・肝臓・腎臓・脾臓などの臓器が成長して若いときの大きさに戻って機能が高まる、HDL(善玉)コレステロールが増えてLDL(悪玉)コレステロールが減る、免疫システムの向上によって風邪をひきにくくなる、病気にかかりにくくなる、ケガが治りやすくなる、肌が若返ってたるみがなくなり、毛穴が小さくキメが細かくなる、髪の毛が太くなりコシが出てくるなど、幅広い効果があります。

成長ホルモンがもたらすこれらのさまざまな若返りの効果は、芸能人やスター、お金持ちの人たちがひそかに多額の費用をかけて成長ホルモンを注射し、10歳も20歳も若く見える様子をテレビなどで目の当たりにすることがありますが、いくら若返り効果があっても1回10万も20万もコストがかかり、しかも継続し続けなければいけないので、誰でも気軽に取り入れられる方法ではありません。しかも、前回のホルモンの話でもお伝えしたとおり、人工的なホルモンを注射などで体内に入れることは、からだにショックを与えて自分のからだでホルモンをつくる機能が衰えてしまい、ホルモン注射をやめることになったときに大変な問題になってしまうため、とても危険なことです。

前回のホルモンの話はこちら

https://hatato.net/sex_hormone/

でも、多くの若返り効果のある成長ホルモンの力は何とか活用したいですよね?お金持ちが数十万円かけている成長ホルモン注射よりも、お金がかからないのにその数十倍もの効果があって、ナチュラルな方法があったらあなたは知りたいですか?

成長ホルモンとIGF-1

成長ホルモンは、IGF-1、IGF-2、およびいくつかの高親和性および低親和性のIGF結合タンパク質(IGFBP)から構成されています。下垂体から分泌される成長ホルモン(GH)と、視床下部で分泌される成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)によるGHの産生・分泌のフィードバックループにより、システム全体が厳密に制御されています。

成長ホルモンは日中よりも夜間に分泌されます。その分泌量は加齢とともに低下していきます。思春期前の値を100%とすると成長ホルモンの分泌量は、思春期後期で多くなり、200%と2倍くらいになります。 その後はどんどん少なくなり、30、40歳台では50%、60歳では30%くらいになります。

前回性ホルモンの話の中で、プロゲステロンは他の性ホルモンのバランスをとる作用があるとお話しましたが、成長ホルモンも同じような調整作用があり、ホルモン分泌の大ボスの内分泌器の視床下部にも指令を出し、DHEAやメラトニンなど他の若返りホルモンの分泌を促進します。

成長ホルモンは、DHEA、メラトニン、内分泌器、視床下部などに指令を出してバランスを調整する。

 

もっとも重要なのは、肝臓にIGF-1(インスリン様成長因子1)の分泌を促す指令です。このIGF-1が若返りのカギとなるホルモンです。

このIGF-1についても、インターネットで検索してみるとやはり危険!危ない!というネガティブな情報が目立ちます。特に、前立腺ガンのリスクを高めるという情報が目につきます。

ハーバードの研究者は、IGF-1は成長を促進するため、ガン細胞の促進にも作用して前立腺ガンの要因となるという研究報告をしました(r7)が、前立腺ガンは中年男性に多く、大量のIGF-1を分泌される思春期に前立腺ガンにかかる率は低く、前立腺ガンの子どもというのはほとんど聞いたことがありません。IGF-1は加齢とともに分泌量が下がることからも、その理論はおかしいことが分かります。さらには、IGF1が前立腺ガンの細胞を小さくするという働きも分かっています(r8)。

IGF-1を8倍にする方法

IGF-1はサプリメントでは不自然な分子で吸収しにくいため、良くても20%しかアップしないといわれていますが、30分間の簡単な有酸素運動で100%、筋力トレーニングには400〜800%高める効果があります。運動の習慣を身につけた人は実際に若く見えたり、若返ったのを目の当たりにしたことがある人も多いと思います。

具体的にどれぐらいの運動を取り入れたら良いのかというと、これは量よりも質になります。基本的に1時間未満で5分でも10分でももう限界、と感じたところでホルモンが分泌されるので、ある程度の負荷をかけること、そして継続することが大切です。おすすめはHIITトレーニングとウェイトトレーニングです。からだの成長に合わせてプログラムを変えながら取り組むのがベストです(r9,r10)。

ちなみに、トランポリン運動は、ジャンプしたときにからだの中の細胞が圧縮し、スペースができることで新しい細胞を増加させることができます。つまり新陳代謝が良くなるため、運動後も脂肪が燃焼され続けます。

有酸素運動と非有酸素運動の記事はこちら

https://hatato.net/aerobic_exercise/
https://hatato.net/an_aerobic_exercise/

では、1日2回の成長ホルモンの注射ではどれぐらいアップすると思いますか?たったの20〜40%です。

成長ホルモンの注射は、毎月20万円以上のコストがかかる上に、耐性がついて効果が薄れてしまうと摂取量を増やさなければならなくなる可能性もあります。しかも、長期間ダイレクトに体内に注射することでからだがショックを受け、ナチュラルな成長ホルモンをからだが分泌できなくなります。そのため、注射を止めたときに、とても困ったことになります。

また、注射に使われている成長ホルモンは人間のものではありません。成長ホルモン注射が発明された数十年前には、成長ホルモンは人間のものが使われていました。どのように作られていたのかというと、死体から抽出されたものでした(r11)。しかし、ヤコブ病という原因不明の脳の病気の感染が広まったことから、次は安く仕入れられる植物の細胞を人間の成長ホルモン様の働きになるように組み替えたものが使用されています。

最近では、注射だけでなくスプレー式の成長ホルモンも出回っていますが、人間性であれ植物性であれ、異物を直接体内に入れることには大きな危険があるのでおすすめはできません。

IGF1をさらに高める方法

アルギニン、リシン、チロシン、グルタミン、GABA(摂取量、期間ともに注意が必要)

これらのナチュラルでクオリティの高いサプリメントを摂取すると、脳下垂体が正常であれば成長ホルモンの注射と同じぐらいの効果があるといわれています。

これらのアミノ酸は食品からも十分摂れるものなので、運動の習慣とセットで栄養価の高いものを選んでバランス良く食べることで、簡単に1日の必要量を摂取することができて、安全でナチュラルに若返り効果を得ることができます(r12,r13)。

動物性たんぱく質を含む食品であれば、必要な必須アミノ酸はすべて摂取できますし、植物性たんぱく質を含む食品でも、優れたアミノ酸の摂取源となるものはたくさんあります。

食物性アミノ酸の最も優れたおすすめの供給源を5つご紹介します。

キヌア

キヌアは最も栄養価の高い穀物の一つです。食物繊維が豊富なだけでなく、体が必要とする9種類の必須アミノ酸をすべて含んでいます。また、小麦や米よりもリジンの含有量が多く、他の穀物よりもこれらのアミノ酸の摂取に適しています。

卵は優れたタンパク源であり、すべての必須アミノ酸を含んでいます。カゼインや大豆よりも、卵のアミノ酸の方が体内での利用率が高いという研究結果もあります。

七面鳥

七面鳥にはトリプトファンが多く含まれています。トリプトファンは、体内でナイアシンと呼ばれるビタミンB群を作るのに使われるアミノ酸で、消化や健康な肌、神経に必要な成分です。また、トリプトファンは、気分に影響を与えるセロトニンの生成を助け、幸福感やリラックス感の向上に貢献します。他の肉類も高たんぱく質なので、アミノ酸の摂取源として適しています。

カッテージチーズ

100gのカッテージチーズ1個で、1日に必要なタンパク質の約25%を摂取できます。また、スレオニンやトリプトファンなどのアミノ酸も多く含まれています。

きのこ類

マッシュルームには、必須アミノ酸を含む17種類のアミノ酸が含まれています。ある研究では、穀物食にマッシュルームを補うことで、リジン不足が解消されると報告されています。

ほとんどの種類の魚には、必須アミノ酸とその他の重要な微量栄養素が含まれています。サーモンには、アミノ酸とオメガ3(心臓やその他の健康をサポートする重要な脂肪酸)が多く含まれています。

マメ科植物と豆類

豆類は高品質なタンパク質の宝庫です。タンパク質の20~45%はアミノ酸のリジンが豊富に含まれています。エンドウ豆とインゲン豆には17~20%の高品質なタンパク質が含まれ、ルパン豆と大豆には38~45%のタンパク質が含まれています。マメ科の植物や豆類には、エンドウ豆、ひよこ豆、レンズ豆、大豆、ピーナッツ、炊いた金時豆、黒豆、枝豆などがあります。

必須アミノ酸は、この他にも良質のタンパク質を多く含む食事をすることで十分に摂取できます。

必須アミノ酸についての記事と美味しいレシピはこちら

https://hatato.net/scallops-recipe/

 

究極のホルモン

アンチエイジングというテーマに興味を持っているとホルモンのさまざまな成分にたどり着くと思いますが、調べてみると本当にたくさんの『究極のホルモン』が出てきます。多くの人に騒がれているものでも、人間への安全性がまだ確立されていないものや、利害関係などの問題から危険だ、危ない!と不安を煽られているものまでさまざまです。結局は自分で試してみなければ分からないところもありますが、私が調べた中で分かった作用について少しでも参考になればと思い、シェアします。

デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)

副腎などで作られる内因性のステロイドホルモンの一種で、アンドロステノロン、3β-ヒドロキシアンドロスト-5-エン-17-オン、5-アンドロステン・3β-オール・17-オンとしても知られています。動物実験では寿命を伸ばしたり、ガンの抑制、心臓病、自己免疫疾患の予防、ストレス軽減など多くの効果が見られましたが、人間への効果はまだ明らかではありません。

DHEAは、人体に最も多く存在するステロイドホルモンの一つです。副腎、生殖腺、脳で生成されます。

通常は硫酸デヒドロエピアンドロステロン(DHEAS)の形で存在しています。体内ではDHEASを蓄えておき、必要に応じて特定のホルモンに変換します。

エストロゲンとアンドロゲンの性ホルモンを作るのに重要で、いわゆるアンドロゲン作用、つまり、脂性肌の生成、体臭の変化、腋毛や陰毛の成長など男性性作用があります。

DHEAには他にも、例えば神経ステロイドとしての役割があると考えられています。この役割では、神経細胞の興奮性に直接影響を与えます。

DHEAは運動能力を高めると言われています。これを裏付ける証拠はほとんどありませんが、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)はスポーツ競技での使用を禁止しています。

DHEAの生産量は、20代から30代でピークに達し、その後減少します。これがDHEAが老化現象に関わる重要な化学物質であり、抗老化薬のターゲットになりうると考えられている主な理由です。

ワイルドヤムや大豆には、実験室でDHEAに変換される化学物質が含まれています。しかし、体内では同じように変換することができません。大豆や山芋を食べても、DHEAレベルは上がりません。

近年、DHEAの研究が進んでいますが、その効果や副作用については疑問が残ります。

問題は、合成されたDHEAは成分が大きくて不自然なためダイレクトに体内に作用されないことです。この不自然な合成DHEAを摂取すると、肝臓はビックリしてアンドロゲンという性ホルモンに分解します。このアンドロゲンというのが過剰になることでいろいろな問題を起こします。たとえばヒゲや眉毛などの毛が濃くなったり、前立腺ガンを誘発したり、からだが本来もっているDHEAの分泌量のバランスが崩れてしまいます。問題となる副作用としては

  • 脂性肌やニキビ、肌の肥厚
  • 脱毛
  • 胃の不調
  • 高血圧
  • 月経周期の変化
  • 女性の顔の毛
  • 女性の声の深化
  • 倦怠感
  • 鼻詰まり
  • 頭痛
  • 急速なまたは不規則な心拍
  • 不眠症
  • コレステロール値の好ましくない変化
  • イライラしたり、怒りっぽくなる

などさまざまな問題が起こるといわれています。

DHEAサプリメントの代わり

それでも、DHEAのさまざまな効果を期待して摂取したい場合には、7-keto DHEAというバージョンのサプリメントがあります。7-keto DHEAのサプリメントはアンドロゲンに分解されることがないため、副作用の心配はほとんどないといわれています。

原材料はメキシコ産のワイルドヤムです。このワイルドヤムに含まれるジオスゲニンという成分がからだのDHEAの分泌を促進するとされていますが、さまざまな研究によって、ナチュラルなヤムイモを摂取するのとは異なり、やはり体内での働きや吸収が期待できず、DHEAの作用がないというデータもあるため、どのようなバージョンであれDHEAのサプリメントはあまりおすすめはできません。

プレグネノロン

プレグネノロンは、「ホルモンの母」と呼ばれることもある、コレステロールから合成されるステロイドホルモンで、ほとんどすべてのホルモンの原材料となるプロホルモンの一種ですが(r14)、やはり加齢とともに分泌量が減っていきます。すべてのホルモンのバランスをとってくれる作用があり、副作用はほとんどないといわれています。プレグネノロンは、主に副腎、脳、生殖巣(精巣、卵巣)で合成されます(r15)。

プレグネノロンは、副腎、脳、生殖腺、さらには妊娠中の胎盤において、独自のホルモン合成の代謝経路をたどります。(プレグネノロンから最終的に生成されるステロイドホルモンの種類には、ステロイド生成の場所、関与する酵素、存在する他のホルモンなど、様々な要因が影響します。ステロイドの生合成に関与する酵素の2つのグループは、チトクロームP450酵素とヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼです。

プレグネノロンから合成されるステロイドホルモンには、以下の5つのクラスがあります。

アンドロゲン(例:テストステロン、ジヒドロテストステロン(DHT))
エストロゲン(例:エストラジオール
グルココルチコイド(例:コルチゾール、コルチコステロン
ミネラルコルチコイド(例:アルドステロン)
プロゲスチン(例:プロゲステロン)

要するに、プレグネノロンは、ほぼすべてのホルモンの原料となるホルモンで、記憶力を限界まで高める、脳機能をどんどん活発にする、アドレナリン回復、胆力アップ、疲労を感じにくくする、さまざまな病気や関節炎を防ぐ、生理中の気分の落ち込みなどを防ぐ、免疫力アップ、などが期待できるとされているホルモンです。

さらに、プレグネノロンは、ステロイドの前駆体であるだけでなく、体内でさまざまな作用を発揮します。プレグネノロンは、抗炎症作用があり、免疫バランスの維持を助けます。また、アルツハイマー病、自閉症、うつ病、多発性硬化症、統合失調症などの神経炎症や精神疾患を予防する効果も期待されています(r16)。

中枢神経系および末梢神経系で合成されるプレグネノロンは、神経系で合成されるステロイドホルモンの一種である神経ステロイドと考えられています。神経ステロイドは、受容体に結合して遺伝子の転写に影響を与えたり、神経伝達物質の受容体と相互作用して神経伝達を調節したりすることで、細胞機能に影響を与えます。その結果、ニューロステロイドは様々な脳の機能を調節することがわかっています。

プレグネノロンとDHEA

プレグネノロンの代謝経路の一例として、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)への変換があり、副腎皮質、脳、消化管、生殖腺などで起こります。(DHEAとその代謝物である硫酸デヒドロエピアンドロステロン(DHEAS)はエストラジオールとテストステロンに変換され、女性の生殖能力、代謝、神経系の機能などに関与しています。興味深いことに、プレグネノロンを補給するとDHEAS濃度が上昇し、このことがプレグネノロンの治療効果に大きく影響しているのではないかと推測している研究者もいます(r17)。

プレグネノロンは酵素の働きによってDHEAにも変換されるため、先ほどのDHEAを摂取するよりも副作用はほぼない状態でホルモンのバランスを整えることができます。このプレグネノロンを摂取する場合には1日5mgからスタートし、5mgずつ30mgまで増量していきます。30mgまでいったら今度は5mgずつ減らしていき、からだの反応で必要な量を見極めます。ずっと同じ量を飲み続けずに、オンオフしたり、週1回飲んでみるなどのバリエーションを試してみてください。

特に、50歳以上の人の場合は15〜30mgをオンオフしながら週に2回程度飲んでみると良いようです。

メラトニン

私たちの睡眠中に脳の松果体から分泌されるホルモンです。完全な暗闇の中で松果体が刺激されて分泌される。1958年に発見されたホルモンで、適切な量のメラトニンが分泌されると睡眠が深くなり、短時間で疲労回復の効果があります。完全に真っ暗なところで5時間眠ると10時間睡眠をとったのと同じぐらいの効果があるとされています。

メラトニンが出過ぎたり、出続けたりするといつまでも眠たくてからだが重たい状態が続くため、完全に真っ暗な中でぐっすり眠り、朝起きたらすぐに太陽の光を10分ぐらい浴びることでメラトニンの分泌をピタッとストップさせると、スッキリと目覚めることができます。長時間睡眠をとっても疲れが取れない場合にお試しください。

効率良い睡眠のためには、22時に寝るとしたら19時頃から徐々に明かりを落としていくのがおすすめです。

夜間メラトニンがしっかり分泌されてぐっすり熟睡することで、免疫システムが正常に機能するようになるため、風邪をひきにくくなったりウィルスや細菌に感染しにくくなります。現代のように夜中でも明るいことがガンの増加にかかわっているといわれています。

メラトニンは最強の抗酸化物質でもあります。水溶性でもあり、脂溶性でもあるため、すべての細胞に作用してくれます。メラトニンはからだに蓄積されないため貯めておくことはできず、毎日分泌されたものが効果を発揮します。あなたもぐっすり熟睡できた日は気分爽快で、機嫌良く過ごせた経験があると思います。逆に、メラトニンの分泌が不十分な場合には、うつになったり精神病になるリスクがあります。産後うつは、慣れない育児でなかなか夜間に熟睡できないことも原因の一つとなっています。多くのうつや精神病は、完全に真っ暗な部屋で熟睡することで改善するといわれています。

メラトニンは最強のホルモンであると同時に最強の抗酸化物質でもあります。そのため、多くのサプリメントが市販されていますが、幸いなことに、サプリメントを使わなくても、メラトニンのレベルを上げることができます。

人工的な光を浴びすぎると、脳内でのメラトニンの生成量が減り、眠りにつきにくくなるため(r18)、就寝の数時間前には、家の照明をすべて落とし、テレビを見たり、パソコンやスマートフォンを使ったりしないようにしましょう。

また、日中、特に午前中に自然光をたっぷり浴びることで、睡眠覚醒サイクルを強化することができます(r19)。

また、自然なメラトニン濃度の低下に関連するその他の要因として、ストレスやシフトワークなどが挙げられます。

 

まとめ

仕事モードとリラックス、オンオフをしっかりと切り替えることがとても大切で、規則正しい睡眠スケジュールを守り、夜遅くに人工光を浴びないようにすれば、自然にメラトニンの分泌量を増やすことができます。

肌やからだ、脳のアンチエイジングと、感情や精神の安定のためにホルモンの働きを整えることが重要であり、完全な暗闇でぐっすり熟睡することと適度な運動が最大の若返り法であることが分かりました。

ホルモンのサプリメントは、天然で高品質なものを選んでうまく取り入れることができれば、副作用の心配も少なく、それぞれのホルモンのパワーを最大限に活かすことができます。

とはいえ、やはりほとんどの専門家がその安全性についてはさらなる研究が必要であると考えています。

まずは、お金をかけなくても、特別なものを用意しなくてもできる運動の習慣と完全な暗闇での熟睡を心がけてみてはいかがでしょうか。

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