クローブ

エッセンシャルオイル

歯医者さんのハーブ

クローブの花のつぼみは、収穫した直後は緑色をしていますが、時間が経つにつれて褐色に変化し、それに伴いスパイシーな香りが漂ってきます。この香りが「歯医者さんの香り」と呼ばれるのは、強力な殺菌作用と鎮痛作用をもつ精油が、歯痛や局所麻酔の目的で歯科領域には欠かせない存在であるためです。

クローブの粉末は、伝統医学において芳香性健胃薬として使われてきました。ハーブティーは歯痛や頭痛に使われますが、風味をよくするためにオレンジピールとブレンドするのがおすすめです。

学名 Syzygium aromaticum
植物分類 フトモモ科
和名 チョウジ
原産地 マダガスカル、スパイス諸島
使用部位/抽出法 花芽や茎から水蒸気蒸留
主成分

オイゲノール 75-87%

酢酸オイゲノール 8-15%

ベータカリオフィレン 2-7%

ORAC:1,078,700 μTE/100g

精油の香りのタイプ/ノート スパイシー系/ベース
香りの効能 クローブは治癒を助け、精神的興奮剤の役割を果たし、睡眠を促し、安心感と勇気を与える。
効能

クローブは高い抗菌性を示し、防腐性、鎮痛性、殺菌性があり、また強力な酸化防止剤でもある。また、止血作用(血液をうすめる)があり、抗炎症剤でもある。

老化防止、抗腫瘍、抗菌、抗真菌、抗ウイルス、鎮痛剤、麻酔剤、抗酸化剤、抗凝血剤、抗炎症、胃の保護剤(潰瘍)、抗寄生虫(寄生虫)、抗けいれん薬、骨の保存

適応症 老化、心血管疾患、糖尿病、関節炎、リウマチ、肝炎、腸内寄生虫、感染症、痛みのすべてのタイプのため、喉、副鼻腔、肺感染、白内障、潰瘍、シラミ、歯痛、にきび、結核、呼吸器感染、痛み、歯痛、乾癬、傷の化膿
その他の使用例

16世紀にオランダの征服者が島に栄え、クローブの木を破壊するまで、テルナテ島の人々には伝染病はなかった。その後、島民の多くは伝染病で死亡した。

クローブは、ペストの蔓延した15世紀に死者や瀕死の人たちから物を奪った盗賊が、自分たちの身を守るために使用した「マルセイユ酢」または「4人の盗賊酢」の原料の一つであった。

クローブは、初期のドイツのベネディクト会系漢方医であり、ドイツ薬草学の祖とされるヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098-1179)の医学書に記載されていた。

中国とインドのヒーラーは、その治療の一環として古くからクローブの芽を使用している。クローブの主成分であるオイゲノールは、歯茎の感覚をなくすため歯科業界で長い間使用されてきた。

ジャン・ヴァルネット博士によると、クローブオイルは接触感染性を予防し、関節炎、気管支炎、コレラ、膀胱炎、虫歯、アメーバ赤痢、下痢、結核、にきび、疲労、甲状腺機能不全、口臭、頭痛、高血圧、虫刺され、吐き気、神経炎、皮膚炎、リウマチ、副鼻腔炎、皮膚癌、慢性皮膚病、細菌性腸炎、傷(口や皮膚の傷の回復を早める)、ウイルス性肝炎、いぼ、リンパ腫に有効である。

使用法 エッセンシャルオイル1にV-6ベジタブルオイル4の割合で希釈する①2−4滴局部に塗布する。②チャクラ及び、又はヴァイタフレックス反射点にオイルを塗布する。③噴霧する。④サプリメントとして摂取する。喉をくすぐられるような咳には、舌下に1滴垂らす。
禁忌、注意事項

・クローブをワーファリン、クマリン、アスピリンなどと同時に使うと、抗凝血剤性を高めるため使用しない。

・妊娠中や治療中は医師に相談の上、使用する。

・重複して使用すると極度のかぶれをおこします。肌が敏感な方はテストしてから使用する。

コンパニオンオイル

バジル、ベルガモット、シナモンバーク、クラリセージ、グレープフルーツ、ラベンダー、レモン、ニクズク、オレンジ、ペパーミント、ローズ、ローズマリーCTシネオール、イランイラン

 

 

 

東洋医学と占星術
 
 
貴重さ 神聖 高貴 威厳 尊厳
 
クローブは、熱帯地方に生育している常緑樹の1つで、約20年で10m以上の高さにまで育ちます。 夏場と冬場の2回つぼみを収穫して利用します。 主にスリランカやインドネシア、マダガスカルやドミニカで育てられています。 つぼみ部分は濃い褐色をしており、甘い香りと舌を刺激するような独特の味をしており、 調味料としては、乾燥させたあとに使用します。 丁子や丁字と呼ばれることもあります。
 
性質 涼・燥
五行
元素
支配星/星座  
歴史

強く染み入るようなスパイシーな香りの中に、まったりとした豊かな趣をあわせ持つ精油です。

強い効用特性があり、気力を高めたいときや集中的に勉強や仕事に取り組みたいときに役立ってくれます。クローブは、古くから医薬特性のために珍重されてきた植物です。特に伝統的に歯痛の治療薬として用いられ、中国では、葉が痛くなったときはクローブのつぼみを噛んで痛みを和らげていたとされています。

現代でも歯磨きの原料としてよく使われています。また、強い殺菌作用があることから、以前は伝染病の治療にも使われていました。クローブは釘のような形をしています。その名も釘を意味するラテン語の『clavus』に由来しています。中国や日本では『丁字(チョウジ)』の名で親しまれています。

身体への作用

・歯の痛みを和らげる。

・眠気やだるさを一掃したいときに役立つ。

・口臭をなくし、予防する。

・殺菌消毒作用がニキビ肌に働くとされる。

■歯が痛むとき、ティッシュに1滴落として嗅ぐと麻酔がわりになる。

心への作用

疲労から気力が衰えているときに刺激を与える。

 

 

 

ハーブティー

スパイシーな強い香りがあり、臭み消しの作用をもつことから、甘いお菓子から料理まで使えるスパイスとして活躍。ガラムマサラにも欠かせない材料です。

クローブティーには、消化を促す効果があり、口をすっきりさせる働きもあるため、食後のティーにピッタリ。ただし、シングルでは薬っぽくて飲みにくいため、フルーティーな香りのハーブとブレンドしたほうが良いでしょう。

クローブと相性が良いハーブの一つに、オレンジの皮を乾燥させたオレンジピールがあります。この場合のオレンジピールとは、砂糖などがついていない無添加の乾燥させたオレンジの皮を指します。市販のものの他、オレンジの中身を食べた後に残る皮を乾燥させて使うのも良いでしょう。頭痛や風邪の時におすすめのオリエンタルな風味のブレンドティーになります。

また、ドイツでは、風邪予防に赤ワインにクローブやシナモン、オレンジピールを入れて軽く火を通したホットワインを飲みます。

ティーに使う部分 花のつぼみ
主要成分 精油、タンニン
作用

抗菌、鎮痛、局所麻酔

歯科領域での疼痛、口腔粘膜の炎症、消化器の不調、頭痛

香りと味 刺激的な中に、フルーティーさをもつ味と香り。
飲み方 半分に折ってから、シングルまたは紅茶や他のハーブとブレンドで。
注意点 香りが強いので使用量に注意する。
利用法

ティーを使ってうがいをする(口臭に)。

ゴキブリ除けの効果も高いので、お皿にクローブをひとつまみ、または精油を数滴垂らして気になるところに置き、殺虫剤として使う。

 

 

 

料理・薬膳・その他

お腹をあたため、消化機能を高める。

体質 気滞
五性/五味 温/辛
帰経 胃、脾、腎
主な作用 嘔吐、食欲不振、下痢、腹痛、腹部膨満感、ヘルニア
注意点 使用量の目安:1回あたり乾燥1.5〜5g

クローブは、バニラに似た強くて甘い香りが特徴的で、花は開花すると急速に芳香を失うため、開花する直前のつぼみを摘み取り、乾燥させたものを利用します。スパイスとして肉料理やカレー、チャイなどに使われます。

日本にも古くから輸入され、東大寺正倉院には大仏開眼供養会(752年)に使われたとされるものが保管されています。

インドネシアでは、タバコにも利用されていますが、これは日本でもガラムという名前で流通しています。

おなかを温めて胃腸の消化機能を高める働きがあり、冷えによる食欲不振や腹痛、吐き気、下痢の改善に効果的です。

甘いお菓子から料理にまで使える便利なスパイスで、インドなどでよく使われるミックススパイスのガラムマサラには不可欠の材料です。カレーなどの香辛料、肉料理、スープ、ソースなどの料理や、焼きリンゴなどのお菓子に利用します。

また、臭み消しの作用をもつことから、飲食の後にクローブを口に含む習慣をもつ地域もあります。

強い香りが継続する性質を活かして、ポプリやにおいい袋としても役立ちます。

中世、貴族がスパイスを袋や穴が開いた容器に入れて、自分の健康のために、また、魔除けのために持ち運んだことに由来するポマンダー。通常腐ってしまうオレンジが、そのままドライになるのはクローブがオレンジの水分を蒸発させ、抗菌作用を発揮しているから。

素晴らしい香りと魔除け効果が1つになったポマンダーは、オレンジにクローブを差し込むだけで簡単にできちゃいます。デザインも自由自在、シナモンパウダーをまぶすのもおすすめです。

自作するのも素敵ですし、簡単にオレンジとクローブをディフューズしてしまうのもアリですね♪

 

 

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