有機JAS認証≠オーガニック、無農薬、安心安全、健康に良い
有機JAS認証は、農林水産省が健康志向の人をターゲットにお金儲けのために始めた制度だということをご存知でしょうか?
農林水産省のホームページを見ると複数のJASマークがあります。有機JAS認証がついているだけでなんとなく安心安全、オーガニックと思い込んでしまいますが、実はそれは危険な大間違いだったのです❗
JAS認証は日本独自の制度で、
有機〇〇
オーガニック〇〇
など、有機、オーガニックと表記したい場合には、必ず有機JAS認証を受けなければいけません。というと一見ハードルが高そうに見えますが、この国のJAS認証は海外のオーガニック認証と比較するとかなりの低レベルな基準となっています。
有機JASとは、農林水産省が作った『JAS法』というルールの基準を満たしていれば、JASマークをつけることができるというもので
・有機農産物
・有機加工食品
・有機畜産物
・有機飼料
があります。
これらの中で、私たちにもっとも身近な『有機農産物』のルールを簡単にまとめると、
ここで改めてそれら一つ一つがどのようなものなのかを、順番に見ていきたいと思います。
農薬
農薬は、農産物が害虫に食べられないように、吸い込んだり口に入ると神経系や呼吸器系にダメージを与えるように作られています。昆虫だけでなく大型動物への影響もあり、農薬散布時期にはそれらの動物の死骸が複数確認されています。人間にも影響があり、死亡事故や中毒状態になってしまう人が毎年報告されています。
調べると分かりますが、殺虫剤も農薬の一種です。殺虫剤と農薬の違いは、殺虫剤は厚生労働省の薬事法、農薬は農林水産省の農薬取締法と許可する省庁が違うだけで、どちらも害虫をターゲットにしているため成分にそれほどの違いはありません。殺虫剤は農薬よりも弱いとは限らないということです。
[gallery type="rectangular" columns="2" size="large" ids="3889,3890"]殺虫剤が何度も大量にふりかけられたような野菜を食べ続けることで、内臓の病気や神経系の病気になるのは、容易に想像がつきます。
農家の方にお話を伺ってみると、販売用の野菜や果物には農薬を使っているが、自分たちが食べるための野菜は無農薬で育てているという方がたくさんいらっしゃいます。これは、自分たちが良ければ消費者はどうでも良いと思っているからではなくて、消費者の多くが、虫食いのない見た目がきれいな野菜でなければ購入しないからです。危険だと分かっていながら農薬をまかなくてはいけないと仰る農家さんが多いです。
虫や動物が食べたいと思わない野菜や果物にはかなりのリスクがあります。しかも、日本は韓国と1位を争うほどの農薬使用量で、中国よりも多くの農薬を使用しています。
表面についた農薬や化学肥料の落とし方については、こちらのサイトでも少しずつアップしていますが、インターネットで調べていただくと、より多くの情報を集めることができると思います。
化学肥料
肥料には化学肥料と有機肥料の2種類があります。
有機肥料は、堆肥や腐葉土、米ぬかなど自然界にあるものから作られますが、生分解や発酵など作るのにとても時間がかかり、大量生産ができないため、コストがかかります。その代わり、有機肥料で育てられた野菜や果物は、自然界で作られた多くの栄養を吸収しています。
化学肥料は、化学的に製造したもので、コストがかからずに大量生産が可能です。化学肥料のメリットとしては、即効性があるため短時間で多くの収量を得ることができる点があげられます。土地が広くない農家さんや、毎年台風の影響で安定供給が難しい場合などに、化学肥料を使って短期間で育てることで利益を生み出すことができます。デメリットは、環境を汚染してしまうことです。化学肥料を使用した土壌だけでなく、地下水なども汚染し、硝酸態窒素を発生させてしまうため、その汚染されている地下水から水を汲んで商品化されたミネラルウォーターもたくさんあり、乳児が硝酸態窒素を含んだ水を飲むと窒息死する危険性があるため、注意が必要です。
●硝酸態窒素が問題視されるようになった背景
農作物を栽培する際に、良い品質の作物を収穫することを目的とするためには自然界における窒素循環だけでは硝酸態窒素が不足してしまいますので、これを補うことができる様々な種類の肥料を使用します。これにより土の中には硝酸態窒素が潤沢になり、植物は自分を守るため硝酸態窒素が土中に有れば有るだけ根から吸収し蓄積していきます。植物は取り込んだ硝酸態窒素を光合成などの活動を通して分解しアミノ酸へと形を変えて成長していきます。使い切らない分の硝酸態窒素はそのままの形で蓄積していきます。しかし、人間でも栄養分の取りすぎが様々な病気を引き起こす要因となるのと同様に、植物も硝酸態窒素の過剰な蓄積は健全な状態ではありません。このため農作物の栽培においては適切な量を施肥することが重要になります。しかしながら市場における農作物の中には硝酸態窒素を過剰に摂取した物が流通している場合があります。このような野菜を人間が食べると、当然人体の中に硝酸態窒素が取り込まれます。この取り込まれた硝酸態窒素が人体に与える影響が懸念され、問題視されるようになってきました。
●硝酸態窒素が人体に与える影響
人間も大気中の窒素を直接取り込むことができず、動植物に含まれるたんぱく質(アミノ酸)を食事として口にすることによって間接的に窒素を体内に取り入れています。食材として使用された野菜において、成長の過程で使い切らずに蓄積されていた状態の硝酸態窒素があれば、そのまま人体に摂取されていきます。硝酸態窒素そのものは通常に摂取する程度では特に人体にとって害を及ぼすことはありません。この硝酸態窒素がヒトの体内で化学反応を起こした結果、様々な病気を引き起こすとされています。
人間が摂取した硝酸態窒素は、主に消化管から速やかに吸収されて血液に移行し、一部が唾液中に分泌され、大部分は腎臓を通じて尿中に排泄されます。
消化器官に吸収されたものが微生物により還元が行われ亜硝酸態窒素となります。これが消化器官内でたんぱく質中のアミンやアミドなどと反応して、発がん性が示唆されるニトロソアミンの生成に関与するおそれがあります。また亜硝酸態窒素が血液中のヘモグロビンと反応し、酸素運搬機能のない血色素のメトヘモグロビンを生成させます。通常1~3%程度であるメトヘモグロビン濃度が15~20%となると酸素の供給量が不十分となりチアノーゼ症状(酸素欠乏症)を呈します。さらに40%以上では頭痛・めまい・呼吸困難・意識障害などの症状が出現します。これら症状はメトヘモグロビン血症と呼ばれています。
硝酸態窒素の亜硝酸態窒素への還元は微生物によって行われますが、その繁殖・活動はpH5以下では抑制されます。このため胃液のpH値が2~3である大人では硝酸態窒素の還元がほとんど起こりませんが、胃酸の分泌が少ない乳幼児はpH5~7であるため還元反応が進みやすくなります。また乳児は酸素運搬機能のない血色素のメトヘモグロビンをヘモグロビンへ還元する還元酵素の活性が大人より低いためメトロヘモグロビン血症に罹患しやすいとされています。
もちろんこれら症状は野菜に残留した硝酸態窒素だけが原因ではなく、井戸水などの飲料水に含まれた硝酸態窒素や食品添加物として使用されている硝酸塩などが由来である場合も多々あります。野菜はビタミン・ミネラル・食物繊維などの供給源として大変重要な存在です。また多くの研究の結果において、野菜は様々な生理作用があり、ヒトの健康に非常に有益であることが明らかになってきています。このように野菜とヒトとは切っても切れない関係にあります。
現状において野菜に残留した硝酸態窒素が主要因で健康被害を引き起こすおそれがあるとはされていませんが、現在我が国で生産されている野菜、特に葉菜類の硝酸態窒素の濃度は比較的高い傾向にあり、ヒトにとって硝酸態窒素は摂取する必要はないため、野菜中の硝酸態窒素の濃度を低く抑えることは、より安心であることは間違いありません。 引用元:セイコーエコロジア|硝酸態窒素とは?
上記3画像引用元:環境省 水・大気環境局 | 令和元年度地下水質測定結果
日本の水がここ数年でどんどん汚染されているのが分かります。石油から作られた化学肥料もあり、それらは強力な発がん性があるため、ミネラルウォーターを購入する際には、製造元が水質調査結果を公表しているか、硝酸態窒素をどの程度含まれているのか、放射性物質が検出されていないかもチェックされることをおすすめします。また、硝酸態窒素はその地下水をまかれた野菜や果物にも多く含まれてしまいしまうため、洗い流すことができない有害物質が含まれていることにも注意しなければいけません。
昆虫や動物、自然環境、人間すべてに影響が出ていることを政府ですら理解しているにも関わらず、安心安全と言っている農薬や化学肥料肯定派の人たちは、間違いなく利権がらみの人たちだと思って、信用しないようにしましょう。
そういう方たちの中には、無農薬野菜と化学肥料を使用して育てた野菜や果物の味の違いが分からないという方は、残念ながら味覚が破壊されてしまっています。
できる限り自然農や無農薬無化学肥料の野菜果物を選び、食べ比べてみてください。
遺伝子組み換え作物
原材料欄に遺伝子組み換えではないと記載されている食品を見たことはありますか?
わざわざそのような文言を記載している時点で、遺伝子組み換え作物が人間にとって良くないことを販売者は知っている証拠です。にも関わらず、政府は遺伝子組み換え作物の規制を緩めようとしています。
遺伝子組み換え作物の例をいくつか挙げてみると、
・殺虫剤と同じような成分を組み込む
農薬を撒かなくても農産物自体が毒なので、害虫や動物に食べられることがありません。そのため、たとえ無農薬栽培だとしても、その作物が遺伝子組み換え作物だった場合は、毒が含まれている可能性があります。
・除草剤耐性を組み込む
雑草によって作物の品質が低下するのを防ぐために、周囲の雑草を除草剤で一掃している農家さんはたくさんあります。除草剤を撒くと野菜や果物も枯れてしまうため、作物自体に除草剤と同じような成分を組み込むことで、除草剤に対する耐性を付けて枯れないようにすることができます。
・防腐効果を組み込む
収穫してから時間が経過すると通常の農産物は腐ってしまいますが、防腐効果を組み込むことで日持ちのする農産物を作ることができます。
これらは、本来の自然な植物のあり方ではありません。
また、一部無農薬野菜が危険という方たちがいますが、人類が誕生してから農薬が誕生したつい最近まで、数千年もの間農産物は無農薬で栽培されてきました。
歴史的に見ても、どこをどう見たら無農薬栽培が危険なのか、そのような方たちに説明をもとめてみてください。おそらく利権がらみの方たちなので、そのような方たちの発信する情報には注意しましょう。
有機JAS認証の注意点
お伝えしたように、JAS法では、農薬を使用してはいけないことになっていますが、なぜかその後に、
『無農薬によって生産量が低下する場合は一部の農薬を使用してもいい』
という続きがあります。
これには使用回数が決められていないので、たとえ毒性が低い農薬だとしても無限に使用できるのですから、安全と言える農産物が作れるわけではありません。さらに使用が認められている農薬も年々増加していっています。どこまで消費者をバカにしている制度なのでしょうか。
農家さんの立場から見ると、有機JAS認証を受けるためには、毎年10万円を農林水産省に支払わなければいけません。
私たちに安心安全な作物を届けたいという高い志しで、農薬や化学肥料を使用せず、大変な環境の中で野菜や果物を育てているだけでは有機〇〇や、オーガニック〇〇、無農薬〇〇などといって販売することはできません。大変な思いをして育てている農家さんに対し、農林水産省はさらに10万円の支払いまで命じているのです。しかも、JAS法で毒性が弱いとして謎に認められている農薬を大量に使用した農作物と同じ宣伝しかできないという不平等な制度が有機JAS認証の正体です。
実際に農家さんの家には、「お金さえ払ってくれれば有機JAS認証がつけれますよ。」という営業の電話がかかってくることもしょっちゅうあるそうです。
このような話から、農林水産省という国民を守り、国を動かす機関のひとつであるはずの省庁が、お金儲けのための機関に成り下がってしまっていることが分かります。
結論
残留農薬の問題
食品への放射線照射
気にするべき添加物
日本では安全とされ使用可能であっても、海外では使用禁止となっている食品添加物も多々あります。
例えば「赤色2号」という着色料。
日本ではゼリーや清涼飲料水などに使用されているのですが、アメリカやEU諸国では発がん性やじんましんなどのリスクが高まるとされ、使用禁止や使用制限がかかっています。
またショートニングやマーガリンを使用したパンや菓子に含まれる「トランス脂肪酸」には、心筋梗塞や脳卒中、認知症などのリスクが高まるとしてアメリカをはじめ台湾やカナダ、イギリス、スイスなどで禁止または使用制限がかかっています。
日本で作られる食事は安心・安全と思いがちですが、実はそうではないという面が見えてきます。
着色料
もっとも危険ですが、避けるのも簡単な添加物は着色料です。反射光によって発色するような化学物質は非常に活発な分子で、その多くはDNAと反応してDNAを損傷する恐れがあります。DNAを損傷するものは何であれ、免疫系を損傷し、老化を早め、ガンにかかりやすくするものです。くれぐれも人工着色の食品は食べないでください。
ラベルに『赤色3号』(緑・青・黄色などの色の名前に○号という数字のついたもの。これは食品医薬局が認めた食品・医薬品・化粧品の着色料のことです)などの文字がないかどうか、食品ラベルをよく確かめてください。なんの説明もなく、ただ『着色料』とだけ書かれているものも避けた方が無難です。
長い間安全だと考えられていた合成着色料の多くに、発がん性があることが分かってきました。ヨーロッパでは認められている着色料がアメリカでは危険だとされていることもあれば、その逆のケースもあります。着色料は見た目を良くするためなどの理由で食品会社の都合で添加されているだけで、私たちの健康のためではありません。自宅で料理を作るときは着色などしないわけですから、店で買うものも避けるべきですし、子どもたちにも派手な色のスナック類は危険なのだということを伝えてください。
一方で、植物からできた天然の色素を使った食品もあります。ベニノキという熱帯の樹木になる赤い実からつくるアナトー色素は、南米料理の米やパンを黄色にし、チーズをオレンジ色に、バターを黄色にするためにも使われています。その他、ビーツからつくる赤い色素や、クロレラからつくる緑の色素、ニンジンからつくるカロチンも安全です。
保存料
着色料のほかに気をつけなければならない添加物は保存料です。天然であれ合成であれ、保存料は酸化を防止して脂肪の腐敗を遅らせ、その食品をエサにしている最近や菌類の代謝を阻害する働きがあります。
よく使われている保存料としては、クエン酸とアスコルビン酸(ビタミンC)がありますが、これらは天然の抗酸化成分で両方ともまったく安全です。ところが加工食品のラベルに書かれているBHA(ブチルヒドロキシアニソール)やBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)は安全とはいえません。
揚げ物をした油をしばらくオイルポットにいれたままにしておいたら、匂いがきつくなっていたということがありませんか?これも酸化による現象です。
こうした酸化による質の変化を防ぐために、様々な食品に『酸化防止剤』という添加物が使われています。たとえば、特に油脂類の保存料として使用されるBHA(ブチルヒドロキシアニソール)という食品添加物は、もともとエンジンオイルなどの工業用油脂に添加されていた酸化防止剤が食用にも使われるようになったものです。
主に油脂製造用の原料油の酸化防止のために使われており、輸入食品の油脂や魚介類の加工品などにも使用されていることがあります。このBHAについては、以前から発がん性が疑われてきました。またBHA(ブチルヒドロキシアニソール)とBHT(ブチルヒドロキシトルエン)は、油脂、バター、魚介乾製品、魚介冷凍品などに使用される酸化防止剤です。BHTはポリプロピレンなどのブラスチック製品(カップ麺のカップ等)、石油製品の安定剤としても広く使用されており、BHTがこれらの製品から食品に移るという問題点も指摘されています。
1982年名古屋市立大学の伊東信行教授ら研究グループが、約2年間にわたって行った実験では、BHAを投与したラットの前胃に発がん性が報告され、食品への使用を禁止する協議が行われました。しかし、英米カナダからの要請でFAO/WHO合同食品添加物専門家委員会において再検討された結果、実験でラットに投与された量は、人間が1日に摂取しても問題ないとされる基準値(ADI)の2700倍という量であったことなどから、使用対象製品は限定されたものの、そのまま使用されることになりました。
発がん性の指摘があるのに、欧米があえて圧力をかけて撤回させた。そんな印象もあり、BHAを避けたいという人も多いでしょう。しかし、食品の製造過程で原料にすでに添加されていた場合には表示義務がなく、(キャリー・オーバーと言います)、BHAが実際に使用されていても表示されていないことが多いのです。
油を熱すれば酸素と結合して酸化します。油が酸化すれば、トランス脂肪酸をはじめ、有害な過酸化脂質が増えるので、定期的に油を交換しなくてはなりません。しかし、あまり頻繁に交換しては購入にも廃棄にも費用もかかり、商品価格にも大きく影響してきます。安価にするためには、安い油を何度もとことん使いまわす必要があります。つまり、安価なパーム油を何度も使い回すためにBHAが使われているといっても過言ではないでしょう。となれば当然ながら、パーム油だけでなく大豆油や菜種油など、多くの植物油にも使われている可能性もあります。
家庭用に油を購入する場合も、製造工程時にBHAが使用されたかどうかはわかりません。ましてや、加工食品や菓子、外食の場合はほとんど知りようがありません。とはいえ、使われている油脂の多くがパーム油などの安価な植物油であり、BHAが使用されている可能性が大いにあると考えるのが妥当でしょう。となれば、自然圧搾の「信頼できる油」を選んで購入するか、そうした油を使っていると明記している加工食品を選ぶ他ありません。
それは現代社会においては、なかなか難しいこと。私たちは、手軽さや安価さと引き換えに、本当にまっとうな油さえも入手することが難しい環境を作ってしまったことを認識する必要がありそうです。
アルミニウム
ピクルスのパリパリした歯ざわりを出すために使われている添加物に、アルミニウムの化合物であるミョウバンがあります。アルミニウムは人体にとってなんの役にも立たないどころか、有害である可能性があります。胃薬の制酸剤には活性成分としてアルミニウム塩が含まれています。制酸剤を飲んでいる人は、ピクルスやアルミニウム鍋で調理したものに含まれているより多くのアルミニウムを摂取していることになりますので、制酸剤は決して飲んではいけません。ハーブティーや生活習慣を見直すことで胃腸の調子を整えることができます。また、ピクルスを買うときにはラベルをよく読んで、ミョウバンを使っていないものを選んでください。
亜硝酸塩
亜硝酸塩自体は、発がん物質ではありませんが、消化管の中でたんぱく質の分解産物と反応してニトロソアミンという、きわめて発がん性の強い物質に変わりやすいという性質があります。その反応はビタミンCでブロックできるので、亜硝酸塩を含んだ食品を食べるときには、ビタミンCを一緒に摂ることをおすすめしますが、亜硝酸ナトリウムや他の亜硝酸塩を使用しているホットドッグやソーセージ類は食べないに越したことはありません。その手のものは飽和脂肪が多い動物性タンパクであり、塩もたくさん使用されています。燻製魚にも、硝酸塩と一緒に亜硝酸塩が使用されており、硝酸塩はニトロソアミンには変化しませんが、体内で亜硝酸塩に変わる可能性があります。
人工甘味料
保存料にも増して心配なのは人工甘味料です。サッカリンは発がん性があるため避けなければいけません。海外では、かなり前に発がん性の疑いがあるということで禁止されたチクロ(サイクラミン酸)に、また使用許可が出そうな動きがあります。そのような動きも見られることがあるため、消費者である私たちは目を光らせておく必要があります。
このところ非常な人気を博している人工甘味料といえば、アスパルテームです。食品会社は「自然の贈り物」などといって宣伝していますが、自然界に存在するのはアスパルテームに含まれている2種類のアミノ酸だけで、アスパルテーム自体は自然のものではありません。他の人工甘味料と同じで、やはり妙な味がします。これで頭痛になったという方(特に女性が多い)や、月経前症候群の症状が悪化したという女性もいます。人工甘味料を常用するぐらいなら、天然の砂糖を適量使った方がまだマシだといえます。
一方、天然の甘味料でも、ナナカマドなどの実から取ったソルビトールは、一部の人に問題を起こしています。味は確かに甘いのですが、消化管から吸収しにくく、代謝しにくい物質です。シュガーレスガムやキャンディによく使われていますが、大量に摂取すると下痢をする可能性があります。過敏性大腸症候群や潰瘍性大腸の人はソルビトール入りの食品を摂ってはいけません。
グルタミン酸ソーダ=味の素
アジア系の料理に長く使われてきたグルタミン酸ソーダは、調味料としてたくさんの加工食品に使われています。昆布の旨味成分であるグルタミン酸は人間の体(タンパク質)を作るのに必要な20種類のアミノ酸のうちのひとつで、しかも多用されているもののひとつです。日本人はグルタミン酸がうま味としてだけでなく、体にとっても大切なものだと気がついていたかも知れません。
この発見を化学調味料という製品へと結びつけたのが味の素の創業者、鈴木三郎助さんです。それまでは海藻から薬を作っていたそうですから、昆布からグルタミン酸を抽出するのはそんなにむずかしいことではなかったかも知れません。ただし、おだし(水溶液)の状態ではビン詰にしてもかさばるし、何よりも日持ちがしませんから、とても売れません。そこで、グルタミン酸をナトリウムと反応させて結晶化させることを考えつきました。つまりグルタミン酸ソーダ=味の素の誕生です。40年ほど前にはどこの食卓にも白い顆粒状の味の素の小ビンがあって、おつけものにサッサッとふりかけたり、冷や奴にふりかけたりとしたものです。ナトリウムと反応させることで初めて、グルタミン酸が安定し、コンパクトになり扱いやすい商品となったわけです。「化学」調味料と言われる由縁です。
さて、味の素はウソです。味の素はグルタミン酸そのものではありません。あくまでもグルタミン酸+ナトリウムです。水に触れればすぐにグルタミン酸とナトリウムに分解しますから、うま味として作用するのは事実です。ところが、いっしょに溶け出すナトリウムがやっかいなシロモノです。決して無味ではなくて、うま味のあとにやってくる、あの後味の悪さがナトリウムの味だと言っていいでしょう。塩化ナトリウム100%の精製塩に感じるあの後味です。味の方は単に好みの問題かも知れませんが、ナトリウムが人間の体に重大な影響を与えることを忘れてはいけません。
一般に高血圧の予防として「塩分の取り過ぎに気をつけて」と言われますが、これは厳密に言うと「ナトリウムの取り過ぎに注意」の意味です。せっかく塩分を控え目にしても、味の素でナトリウムを取れば意味がありません。いちど、近くの王将に行って調理人がよく見えるカウンターに座ってみたら、一皿の料理にどれほどの味の素が使われるかよくわかります。また、鈴木三郎助さんがナトリウムと反応させることを考えついたように、その後に開発された種々の食品添加物の多くがソーダ塩の形で使われていますから、こちらからもナトリウムを摂取することになります。
高血圧ばかりでなく、ナトリウムの取り過ぎは、亜鉛だとか、カルシウム、カリウム、マグネシウムなど人間に必要なミネラル(必須微量元素)の働きを邪魔する恐れもあります。ただでさえ、野菜や小魚を食べなくなって、それらのミネラルが不足気味だというのに困った事です。
避けるべき添加物のまとめ
長い化学物質の名前が並んでいるラベルを読んで理解するのはとても面倒なことです。一番いいのは、知っている成分名より知らない名前のもののほうが多い場合は買わないというルールを作ってしまうことです。もちろん、まったく無害のものもあります。
たとえば、パンや菓子類の多くに使われている重炭酸アンモニウムは、ベーキングパウダーの一種でアンモニアと二酸化炭素に分解しますが、、両方とも気体となって食品からは出ていってしまうため、無害です。その他の添加物でも、リンゴ酸、フマル酸、乳酸、レシチン、キサンタンガム、グアガム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸カリウムなどは心配ないものと考えられています。
しかし、キサンタンガムなどの原料はトウモロコシであるため、その原料となるトウモロコシが海外で遺伝子組み換えのものを使用されている危険性もあります。トウモロコシは、日本での生産が少なく、ほぼ海外産のものを輸入しているのが現状です。一時期、遺伝子組み換え食品については騒がれた時期もありましたが、こうして原料部分で使用されて、形に残っていない状態で摂取するというのは、私たちの目に見えない部分なのでちょっと心配です。
消費者である私たちが食品の毒性に対する関心を高めることで、食品会社はより安全な製品をつくろうとするはずです。たとえば、「人工甘味料は使用していません」や、「無添加」といった表示は少しずつ増えています。もしラベルの内容が理解できない場合や、信頼できそうもない会社の製品の場合は、商品を手に取らずにそっとしておくべきでしょう。
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