やはり、この時期花粉症にお悩みの方は多く、前回の
に関心を持たれる方から、いくつかお問合せをいただきました。
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特に、製薬が腸内細菌を弱らせることで、免疫力が低下する!
というのはまだご存知ない方が多く、驚かれました。
すべての製薬が不要だということではありませんが、製薬の働きはあくまで一時的に症状を抑える対症療法です。何か不調が起きたら病院に行って製薬を処方してもらったり、市販薬を買って飲むというのは、その場の症状を緩和することはあっても根本解決にはならないどころか、からだ自体を弱らせてしまうことになるので、さらに不調が起こりやすくなり、さらに製薬を服用する機会が増えてしまいます。
『この薬を飲むと逆に症状が悪化する』の記事はこちら>>
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現に、「毎年発症する前に早め早めに病院へ行って薬をもらって飲んでいるので、ひどい症状に悩むことがなく済んでいます。」
と仰る方もいらっしゃいます。そういう方は、『そうやって予防している』という感覚が身に付いており、
ひどくなる前に早めに対策→症状が落ち着き、悪化しない→薬を飲むと楽になる
→薬を信頼し、欠かさないようになる
という流れが出来上がっています。
特に、日本の場合は、国民皆保険制度によって医療費負担の軽減があるため、「病気になったら病院へ行けばイイ」、という考えが一般常識となっていて、『病気にならないためのからだづくり』という本来の予防に意識が巡らないようになってしまっています。
こちらの製薬会社の商品ページには、花粉症の原因、症状、豆知識、花粉症を引き起こす植物、今年の花粉情報など、花粉に悩む人に役立ちそうな情報が、権威性の高い医者の監修として細かくたくさんまとめられています。
関心がある人を集め、盛りだくさんの役立つ情報、信用性の高い医師の監修、という『私たちの信用を得て商品を売る』という物が売れる仕組みにしっかりと合致しています。
考えてみれば、商品(薬)を売るためには、病気や症状に悩む人たちが居続けなければなりません。
では、根本解決してきっちりと完治してしまうと?薬が売れなくなってしまいます。
人々を病気にさせないことで対価が発生するのではなく、人々が病気になって苦しんでいるのを完治するのではなく、その症状を緩和するために薬を売ることで対価が発生する仕組みになっているのです。
病気や症状に悩み、苦しんでいる人のために開発された薬であっても、完治してそれらの悩みや苦しみから解消されるものではないのです。
「そんなことが分かっても、辛い症状に苦しみたくないから薬は手放せない!」と仰る方もいらっしゃいます。
確かに、飲み続けている薬を突然止めるのは怖いでしょうし、長らく薬によって症状を緩和してきた場合には、はっきりいってからだの働きに本来の力強さはありません。
では、どうしたら良いのでしょうか?
これはもうズバリ、からだ本来の機能を取り戻すしかありません!
しかも、正しい手順で一つ一つ順番に行っていく必要があります。
私たちのからだは細胞の集合体です。
人は細胞でできていて、その数は60兆個とも言われます。人の体の中で、細胞でできていないのは、骨と歯の一部だけです。(當瀬規嗣・札幌医科大学教授「新・真健康論」毎日新聞2015年9月27日)
人体の細胞数についての上掲のような記事は、新聞や雑誌でわりあいよく目にする。とっくの昔、学術的に確定された数値なのだろうと思っていた。
ところが、どうもそうではないようなのだ。ほぼ同じころ刊行された雑誌(講談社 読書人の雑誌『本』2015年4月号)で、細胞生物学者にして歌人でもある永田和宏・京都大学名誉教授がこう述べている。
「最近(2013年)、細胞生物学のフィールドの研究者にはちょっとショックな論文が発表になった。ヒトの全細胞数は60兆ではないのではないかというのである。
私も以前この60兆という数がどこから出てきたのか、その算定の根拠となる論文を探したことがあったのだが、ついに見つからなかった。」
人体の細胞数60兆個という“常識”は、人の体重を60㌔㌘(体積およそ60㍑)として、細胞の大きさを1辺10?㍍とすると60兆個分になるという、かなりアバウトなものだった。
永田教授のいう「ちょっとショックな論文」とは、学会誌『人体生物学紀要』2013年11・12月号に掲載された、イタリアの生物学者エヴァ・ビアンコニを筆頭著者とする「人体の細胞数の推定」のことである。
ビアンコニらは、人体それぞれの器官の細胞数を、文献的・数学的なアプローチを使って統計的に計算し、成人の細胞数は37兆2000億個と推定した。ヒトの細胞数をここまで論理的にきっちりと調べ上げ、論文という形でまとめた仕事は初めてのものである。
しかし、この画期的論文の発表から5年が経過したいまでもまだまだ60兆個が常識となっているようだ。科学のウソが訂正されまま通用しているわけだ。
60兆個にせよ37兆個にせよ生半可な数ではない。仮に人体をバラバラにして、顕微鏡を覗きながら細胞を一つ一つ数えていくとしよう。1秒に3個のペースで不眠不休で細胞を数え続けたとしても、40万年ほどかかり、また、細胞1個の平均的な大きさを0.01mmとして、37兆個を一列に並べると地球を9周以上もぐるぐる巻きにする計算になるそうだ。
その人体全身の細胞はすべて同じなわけではない。大きさも形もさまざまである。骨格筋細胞は円柱状だし、赤血球は円盤状、神経細胞は金平糖のようにとげがいっぱい突き出ていて、繊維状に細長くなっているものもたくさんある。それぞれの細胞に与えられた働きがあり、その働きに見合った形や大きさになっているからだ。
人が持っている一番大きな細胞は、骨格筋細胞で、直径が0.1mm、長さが10cm以上になる。長いだけなら神経細胞の中に1m以上のものもある。卵子も大きいもののひとつで、直径が0.2mmと肉眼で確認できる大きさだ。
一方、小さなものでは、血小板が0.001mm程度。精子も非常に小さく、細い尾の長さは0.05mmほどあるのだが、頭の部分は尾の長さの10分の1以下である。
精子がこのように小さいのは、非常に長い距離を移動するために、小さく軽いほうが有利だということらしい。もともと、精子は遺伝子を運ぶための尾と、それを動かすミトコンドリア、そして遺伝子の詰まった頭の部分だけなので、大きい必要はないのである。
その最大の細胞の1個と最小の1個が結合した受精卵1個が分裂を繰り返し、さまざまな形に分化し、37兆個に増殖し、人体はできあがる。生命の不思議に驚嘆するばかりである。
37兆個にしても、とにかく相当膨大な数の細胞で私たちのからだはつくられているのです。0.2mmでもかなり小さいのに、血小板は0.001mm。その小さな細胞の一つ一つに核と細胞質とミトコンドリア、そしてそれらの構成要素を含んでいるのですから、生命がどれほど高機能であるかが窺えます。
細胞の種類
人体の複雑さを考えると、何百種類もの細胞があっても不思議ではありません。以下は、人間の細胞の種類のごく一部です。
幹細胞
幹細胞は、何になるかをまだ選んでいない細胞です。あるものは分化して特定の種類の細胞になり、またあるものは分裂してより多くの幹細胞を作り出します。幹細胞は胚と骨髄のような成人の組織の両方に存在する。
骨細胞
骨細胞には、少なくとも3つの主要な種類があります。
- 骨を溶かす破骨細胞
- 新しい骨を形成する骨芽細胞
- 骨に囲まれ、他の骨細胞とのコミュニケーションを助ける骨細胞
血液細胞
血液細胞は大きく分けて3種類あります。
- 赤血球:体内で酸素を運搬する。
- 白血球:免疫システムの一部である。
- 血小板:怪我をしたときに血液が固まるのを助ける。
筋肉細胞
筋細胞とも呼ばれ、細長い管状の細胞です。運動や支持、腸の蠕動運動などの体内機能など、さまざまな場面で重要な働きをしています。
精子細胞
精子は、人間の細胞の中で最も小さいタイプです。
このオタマジャクシのような形をした細胞は、人体で最も小さなものです。
運動性、つまり動くことができます。この運動は、エネルギーを供給するミトコンドリアが詰まった尾部(鞭毛)を使って行われます。
精子細胞は分裂することができず、染色体を2本ずつ持つ大多数の細胞(2倍体(有糸分裂した細胞))とは異なり、1本ずつしか持ちません(半数体(1倍体))。
卵細胞
女性の卵細胞は、精子に比べて巨大で、人間の細胞の中で最も大きく、卵細胞も1倍体であるため、精子と卵子のDNAが結合して2倍体細胞を形成します。
脂肪細胞
脂肪細胞は脂肪組織の主な構成要素です。脂肪細胞には、必要なときにエネルギーとして利用できるトリグリセリドと呼ばれる脂肪が蓄積されています。中性脂肪を使い切ると、脂肪細胞は収縮します。また、脂肪細胞はホルモンの一部も産生しています。
神経細胞
神経細胞は、体内の情報伝達システムです。神経細胞とも呼ばれ、細胞本体と神経突起の2つの主要な部分から構成されています。中心体には核とその他の小器官があり、神経突起(軸索または樹状突起)は長い指のように走り、メッセージを遠くまで運びます。軸索の長さは1メートル以上にもなります。
見た目年齢の差
同じ年でも、若々しく見える人と老けて見える人がいます。
それぞれの細胞には寿命があり、生物の成長や、怪我をして死んだり破壊された細胞による隙間を埋めるためなどのさまざまな理由、それぞれの周期で一生涯細胞分裂を繰り返しながら日々入れ替わっています。
有糸分裂では古くなった細胞や一定の大きさに成長した『親』細胞が2つの『娘』細胞に分裂するのですが、2つとも親と同じ情報を持っており、つまり、1つの細胞から2つの同一細胞が形成されます(ソ)。
減数分裂では、1つの細胞が2回分裂して、元の量の半分の遺伝情報を含む4つの細胞を生成します。減数分裂は性細胞で行われるモノ、つまり男性では精子、女性では卵子であり、情報が元の細胞の半分しかないものが組み合わさることで遺伝子の多様性が生まれるのです(ソ)。
有糸分裂は私たちの成長を助け、減数分裂は私たちの個性を生み出すわけです。
このように私たちのからだは毎日ほんの少しずつ入れ替わっています。これを細胞の新陳代謝といいますが、一般的に新陳代謝は中高年になると低下していきます。すると、古い細胞の老廃物などが体内に残りやすくなり、その影響がからだの変化として表れてきます。
新陳代謝を遅らせる要因はいくつかありますが、大きなものとしては遺伝的要因が約2割、環境的要因が約8割といわれています。
ここでは、新陳代謝を高める8つの方法をご紹介します。
1.こまめにタンパク質を摂る
食後、数時間は代謝が上がります。
これは食事に含まれる栄養素を消化、吸収、処理するために必要な食べ物の熱効果(TEF)によるものです。
TEFがもっとも高くなるのはタンパク質です。炭水化物で5〜10%、脂肪で0〜3%であるのに対し、タンパク質は15〜30%代謝率が上がります。また、タンパク質を食べると満腹感が得られ、食べ過ぎを防ぐことができることも分かっています(ソ)。
2.冷たい水をたくさん飲む
甘い飲み物の代わりに水を飲む人は、減量とその維持に成功しています(ソ)。
これは、甘い飲み物にはカロリーが含まれているので、水に置き換えることで自動的に摂取カロリーが減るからです。
しかし、水を飲むと、一時的に代謝が速くなることもあります(ソ)。
500mlの水を飲むと、安静時の代謝が約1時間にわたって10〜30%増加することが研究で明らかになっています(ソ)。
冷たい水を飲むと、体が水を体温まで温めるためにエネルギーを使うので、このカロリー消費効果はさらに大きくなるかもしれません(ソ)。
また、水にはお腹を満たす効果もあります。研究によると、食事の30分前に水を飲むと、食べる量を減らすことができます(ソ)。
太り過ぎの成人を対象としたある研究では、食事の前に半リットルの水を飲んだ人は、そうでない人に比べて44%も体重が減ったことがわかりました(ソ)。
3.高強度トレーニング(HIIT)を行う
高強度インターバルトレーニング(HIIT)は、短時間で非常に激しい運動を行うものです。
HIITは、運動が終わった後も、代謝率を上げることで、より多くの脂肪を燃焼させることができます(ソ)。
この効果は、他のタイプの運動よりもHIITの方が大きいと考えられています。さらに、HIITは脂肪を燃焼させる効果もあることが分かっています(ソ)。
太り気味の若い男性を対象としたある研究では、12週間の高強度運動により、脂肪量が2kg、おなかの脂肪が17%減少したことが分かっています(ソ)。
4.こまめに席を立つ
デスクワークが増え、座る時間が長い人の発病率、死亡率、入院のリスクとの関連を調べた研究があります(ソ)。
健康評論家の中には、座りっぱなしを『新しい喫煙』と呼ぶ人さえいます。これは、長時間座っていると消費カロリーが少なくなり、体重増加やさまざまなリスクにつながる可能性があることが一因です(ソ)。
実際、座っているときと比べると、午後に立って仕事をすることで、174キロカロリー余分に消費することができます(ソ)。
デスクワークの人は、座り続ける時間を解消するために50分に1回程度短時間でも立ってみてください。また、スタンディングデスクに投資するのもよいでしょう。
5.天然塩とミネラル
精製塩は摂ってはいけません。精製塩は99%がナトリウムで、私たちの健康のために必要不可欠なミネラルや栄養素が取り除かれたものです。
海塩や自然塩などの天然塩には、塩本来の微量ミネラルや電解質が豊富に含まれ、体液のバランスを整える働きがあり、脳、筋肉、神経系、消化器系の機能、栄養素の吸収を促進するなどの健康効果があります。
塩は人体にはなくてはならないものですが、精製塩にはこのような効果はありません。
食塩の1日当たりの摂取基準(食塩相当量)は、18歳以上の場合、男性8g未満、女性7g未満が目標量です(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年)」)。とされていますが、この量はあくまでも目安です。
ナトリウムとカリウム、その他ミネラルの相関関係を知り、しっかり摂ることで、新陳代謝やからだの巡りを良くすることも大切です。
6.辛いものを食べる
唐辛子にはカプサイシンという代謝を上げる物質が含まれています(ソ)。
7.質の高い睡眠をとる
睡眠不足は肥満のリスクを大きく高めると言われています(ソ、ソ)。
これは、睡眠不足が代謝に悪影響を及ぼすことが一因と考えられます(ソ)。
また、睡眠不足は血糖値の上昇やインスリン抵抗性とも関係があり、これらは2型糖尿病の発症リスクを高めると言われています(1、2、3)。
また、空腹ホルモンであるグレリンを増加させ、満腹ホルモンであるレプチンを減少させることも分かっています(1、2、3)。
このことは、睡眠不足の人の多くが空腹を感じ、体重を減らすのに苦労する理由を説明できるかもしれません。
つまり、睡眠不足は消費カロリーを減少させ、糖の処理方法を変え、食欲を調整するホルモンを乱す可能性があります。
8.コーヒーを飲む
コーヒーに含まれるカフェインには、代謝を3~11%高める効果があることが研究で明らかになっています。緑茶と同様、脂肪燃焼も促進します(1、2、3)。
ただし、これは痩せ型の人により影響を与えるようです。ある研究では、コーヒーは痩せた女性の脂肪燃焼を29%増加させましたが、肥満の女性では10%だけでした(ソ)。
コーヒーの代謝と脂肪燃焼への効果は、減量と体重維持の成功に寄与している可能性があります(ソ)。
まとめると、適度な運動、良質な栄養、質の高い睡眠、この3つによって大きな差が出るということのようです。
実際に、一卵性の双子でも喫煙者と非喫煙者とでは、老化の速度や見た目の年齢が違ってくることを検証した研究があります。また、同じ年齢でも生物学的には親子ほどの差があるという、興味深い研究報告もあります。
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