私たちは、生まれた時の環境にある価値観を無意識のうちに受け取りながら成長しています。物心がついた頃には、本来の自分が生まれ持ってきた個性の種とはまったく違う価値観で物事を見極め、判断するようになっています。学校や社会に出てからも私たちは知らず識らずのうちに周りの価値観から大きな影響を受けています。
昔ながらの厳格な父母の元で育てば、『女性とはこうあるもの』というような価値基準を持ち、
友だちや憧れた先輩の好きなものを好むようになったり、
ニュースで垂れ流されている情報を、同僚や近所のママ友が鵜呑みにしているのを見て共感し、それを自分にとっての当たり前と思うようになり、いちいち疑問を持たずに流されてしまっていたりします。
特にメディアが繰り返し流す情報には、視聴率が取れるという理由からネガティブなものだったり私たちの不安を煽るようなものだったり、芸能人のゴシップネタをキャストたちで集中砲火をあびせるがごとく盛り上げていたりします。私たち人間の安全欲求や所属欲求を刺激しながら、情報操作によって私たちを誘導しているわけです。
昭和、平成、令和と違う時代の人間が混在する現代は、まさにメディアが垂れ流す情報を疑うことなく盲信する世代と、そもそもメディアの情報やニュースに触れることなく自分のほしい情報だけを集めている世代、その中間世代が存在します。
情報化社会の現代では、私たちの祖父母が一生のうちに浴びるような情報量を私たちはわずか数年で浴びているとも言われています。時代の中で自分で考えることをしてこなかった(自分の考えを持つことが許されなかった)世代やそもそも思考や価値観自体を操作されて生きてきた場合は、やはりメディアの垂れ流す情報を盲信してしまうでしょうし、自分の考えや価値基準を持ってさまざまな情報に触れている場合には、その中から自分にとって必要な情報とそうでない情報を仕分けすることができます。
中間世代の人は、特に自分本来の価値基準が曖昧なため、ある時には周りの人の反応によってメディアの情報を鵜呑みにし、またある時には自分が尊敬する人物の意見をそのまま自分の考えにしたりします。時にはそれらが矛盾を生じることもあり、人間は矛盾を嫌うため無理やりその帳尻を合わせようとします。自分が何を信じて何を選択すれば良いのか分からない状態で、それらは知らず識らずの無意識下で大きなストレスになっているかもしれません。
自分でも何だか分からないけどイライラしてしまう、モヤモヤする、スッキリしない・・・
それは自分の価値基準や自分軸が定まっていないから。
ある程度自分軸や価値基準が定まっている人でも、きっと新たな自分を発見することができるニューメキシコ大学の研究による心理テストがあります。20~30分から、人によっては1時間程度かかるかもしれませんが、この心理テストは自分の内面に深く向き合うことで、自分が本当は何を重要だと思っているのか、本当の自分の価値観をあぶり出すことができます。自分の意外な一面を知ることができるかもしれません。
そんな心理テストをエクセルでそのまま入力できる形のシートにしてみました。必ず『1 自己の価値観を知るための6つの質問』のシートに先に取り組んでください。その後『2 価値観リスト』に取り組み、一通り重要度をチェックしたら、☆がついたものだけをフィルタ抽出して、1〜10まで順位をつけてみてください。
私達の価値観はその時々の状況によって変わるものです。何らかの変化を感じたり、うまく前に進めず足踏み状態になっている時にも、繰り返し取り組んでみてください。何だか分からないイライラやもやもやから開放されてスッキリしますよ。
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