いじめの正体って?

以前書いた記事『どうして学校に行かないといけないの?小1男子の疑問から』では三男のお話でしたが、三男が落ち着いて宿題をやり、学校にも行けるようになると、引き続いて今度は長男が本当に不登校になってしまいました。

 

三男の場合は、運動会の前の時期でしたが、運動会の実行委員として当日全校生徒や保護者など大勢の前で挨拶をすることになっていたプレッシャーと、応援団の練習(毎回声を出して声が枯れていたぐらいだったのに、もっと声出せー、と上級生に言われていた)ことがかなりのストレスになっていたようです。

 

運動会が終わってからは、普通に学校に通い、まあまあ年相応の落ち着いた生活をしています。

 

ちょうどその間際に長男が左足を骨折しました。ほんの不注意というか遊びの最中に・・・部活でとかなら何かしら納得がいくようなものですが。

 

初めての松葉づえで階段や坂道は怖いし危ないし、更なる大けがを引き起こすわけにもいかず、学校ともお話しして登下校は私が送り迎えし、学校内では先生や友人が見守りをしてくださるということでした。

 

全治3週間ほどと言われ、その間のだいたいは送り迎えできましたが、仕事や研修でどうしても無理な時には仕方なく休ませていました。

 

実際約3週間で松葉づえ&ギプス生活は終了しましたが、数日間休んでいた間に気に入っていたはずのクラスの雰囲気が少し変わってしまったようです。

 

同じ部活の子はもちろん、全体的にクラスメイトとは仲良くしていたようで、学校行くのはダルイけど楽しいと言っていた長男でしたが、数日前急に、「俺もう学校嫌だ。行きたくない。」と言い出しました。それからは今まで以上に朝起きられなくなり、遅刻しそうな時間でも何とか送り出していたものの、ある日には学校まで行きつくことができずに家に帰ってきてしまいました。

 

何とか理由を聞いてみると、「周りがうるさくて授業が聞こえない。うるさいって注意したら、『お前が言うな!』と言われ、言い合いになったけど、結局話しを聞いてくれずに騒いでいた。これじゃあ学校行っても勉強にならないし意味がない。家で自分で勉強した方がマシ。」と言うのです。

1対1ならこういう言い合いも、それなりに解決していくものですが、今回のことは複数のクラスメイトが同じような対応をしたようです。こういうのがイジメの始まりになります。

 

イジメの正体は『空気』です。

 

イジメは、何となく数人が無視したり、冷やかしたり、そういう空気がまん延した状態です。今まで話せていたはずなのに徐々に話しがギクシャクしてきて、話せなくなって孤立してしまいます。最初は「そういうの止めろ。」とか言えていても、「えーっ、何が?冗談やん。」とか言い返されたりして…今のイジメは昔のような暴力的なものよりももっと水面下だったり、本人たちは軽い気持ちだったりします。LINEとか大勢のグループだと、そういう傾向はもっと顕著です。

 

この図で言うと、観衆者が大勢で、傍観者は観衆者寄り、仲裁者はいません。加害者や司令者は誰と特定できないと思います。何となく始まった空気だからです。

 

以前『どうして学校に行かないといけないの?小1男子の疑問から』の記事でもお伝えしたように、私は今の時代では必ずしもみんなが等しく均一に学校に行って同じ教育を受ける必要性を感じていません。同じ教育の中では苦手な子は出来の良い子の後を追いかけるだけで、ずっと後ろの方のままになってしまいます。

 

だからと言って勉強しなくても良いなんてことはありません。学校で学べることは勉強だけではなく、社会に出ればいろんな人がいる、そういう多種多様な人たちと関り合いながら生きていくための術(コミュニケーション力)を身につけたり、何かのコンクールなどで同じ目標に向かって頑張ることで得られる協調性や達成感、経験やいろんな思い出など、たくさんのことが学べる場でもあります。

 

そういうまだまだ現状ではいわゆる常識的な環境とは違うマイノリティな生活を送るデメリットを本人がよく理解し納得しないといけません。中学2年生、身長は私よりも大きくなって随分体つきはしっかりしてきても、まだまだ子ども。将来を見据えた判断はとても難しいです。

 

必ず学校に行かないといけないとか、そういうことではなくて、もっと大きな視点で状況を理解して考えてもらいたいと思っています。いろんな選択肢やメリットデメリットを知った上で、自分で納得して選んでもらいたい。それで後悔したとしてもちゃんとやり直しができること、いろんな道があることを伝えていこうと思います。

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