レモングラス

エッセンシャルオイル

アジアの健胃剤

タイ料理のトムヤムクンなどに使われるレモングラス。熱帯アジアやアフリカ大陸、ラテンアメリカなどでは食材のほかに、胃腸の不調やインフルエンザなどの感染症の予防、発熱や局所の炎症の緩和などを目的に、メディカルハーブとしても使われています。

精油には、リフレッシュ効果と適度に落ち着きをもたらす働きがあります。車の運転に向いていることから「ドライバーの精油」と呼ばれています。また、消化器系の働きを調整し、停滞を防ぎます。強力な抗菌・抗真菌作用があり、防虫にも役立ちます。

学名 Cymbopogon flexuosus
植物分類 イネ科
和名 レモンソウ
原産地 インド、グアテマラ
使用部位/抽出法 葉の蒸気蒸留
主成分

ゲラニアール 35-47%

ゲラニオール 1.5-8%

ネラール 25-35%

酢酸ゲラニル 1-6%

ORAC:1,780 μTE/100g

精油の香りのタイプ/ノート 柑橘系/トップ
香りの効能 精神的な意識および浄化を促進する
効能

レモングラスは消化を助け、結合組織とじん帯の調整および再生、血管の拡張、血管壁の強化を行い、リンパ液の流れを良くする。抗炎症性、鎮痛性がある。

適応症

膀胱感染症、呼吸器、副鼻腔感染症、消化器系の障害、寄生虫、じん帯、筋肉破損、体液貯留、静脈瘤、サルモネラ、カンジダ・アルビカンス、消化不良、むくみ、腎臓障害

抗真菌剤、抗菌剤、駆虫剤、抗炎症剤は、結合組織及びじん帯を再生成し、血管を拡張させる、循環を改善し、抗がん性、リンパ流を促進する。いくつかの研究論文は、レモングラスの強力な抗真菌と抗菌性を報告している。

その他の使用例

レモングラスは、浄化及び消化のために使用される。歴史的には、高血圧、炎症、鎮静剤として使用され、また熱及び消化の治療に使われた。2008年の調査では、91種のエッセンシャルオイルとレモングラスを、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)に対して試験した。研究では、驚くべきことに、レモングラスエッセンシャルオイルが完全にプレート上のすべてのMRSAの増殖を阻害したことが分かった(Chao S,et al.,2008)。

レモングラスは浄化と消化に使われていた。レモングラノス局部塗布による強力な更新金星に関する研究成果が”フィトセラピーリサーチ”に発表された。

レモングラスは、血液循環、消化、視力の回復を助ける。頭痛、感染、呼吸器障害、のどの痛み、むくみ、組織の再生に有効である。

使用法

エッセンシャルオイル1にV-6ベジタブルオイル4の割合で希釈する①1−2滴局部に塗布する。②チャクラ及び、又はヴァイタフレックス反射点にオイルを塗布する。③直接吸入する。④噴霧する。⑤サプリメントとして摂取する。

精油は虫よけによく使われます。特に蚊に対して強い効果を発揮します。スプレー剤を作れば子どもにも安心の蚊よけスプレーになります。

車の運転にもおすすめの香りです。車専用の芳香器具によって香りを拡散させると良いでしょう。

禁忌、注意事項

・妊娠中や治療中は医師に相談の上、使用する。

・肌が敏感な方はテストしてから使用してください。

コンパニオンオイル

バジル、シダーウッド、ユーカリ・ラディアータ、ゼラニウム、ラベンダー、メラルーカ・アルタニフォリア、ローズマリーCTシネオール

 

 

東洋医学と占星術
 
 
チャレンジ、可能性、超能力(サイキックパワー)
 
レモングラスはイネ科の多年草で、2mほどまで成長し、植えてから半年後には収穫できるようになります。細長い葉が多数ついたその姿はカヤによく似ています。香りが良いことから化粧品などにも用いられます。
 
性質 涼・温
五行
元素
支配星/星座 水星/双子座
歴史

レモングラスには世界各地に古い歴史があります。特にインドやスリランカでは数千年も前からハーブティとして飲まれており、インド伝統医学アーユルヴェーダでは、『冷やすハーブ』と呼ばれ、その強力な抗菌作用から熱を下げたり、感染症や腫瘍、下痢、腹痛の治療に利用されてきたといわれています。

さらに中国の伝統医学では、頭痛、腹痛、風邪、筋肉や関節の痛みを治療する生薬として、オーストラリアの先住民たちは、ハーブティを目や肌の痛みを緩和する洗浄液として、キューバでは、血圧を下げるために使用されてきました。日本に伝わったのは今から約100年前、「東京駅」が開業された1914年(大正3年)とされており、育てるのに高温と日光が必要となることから温室の環境を作って栽培されていたのだそうです。

このハーブは、レモンを思わせる爽快な香りを放っていることから、レモンの香りのする草ということで「レモングラス(lemon grass)」と名付けられたようです。

身体への作用

水溶性のビタミンAが沢山含まれているので、免疫系、リンパ系、血液、体液の循環にいいと言われています。消化器系に働きかけ、食欲不振や消化不良、過敏性腸症候群などにも効果的です。鎮痛作用にも優れ、肩こり、腰痛、筋肉痛に有効です。風邪や気管支炎といった呼吸器系にも働きかけます。また、防虫作用が高いため、虫除けなどにもよく使われています。

刺激が強いので、皮膚へ使用する場合は注意が必要ですが、レモングラスからとれたエキスは、皮脂分泌を調整するため、脂性肌に向いています。毛穴を引き締める収れん作用とニキビを抑制するための殺菌作用を持ち、肌本来の明るいツヤを導きます。頭皮の油っぽさの改善にも役立ちます。

心への作用

レモングラスが『冷やすハーブ』と呼ばれる所以は、心へもたらすはたらきにも。爽やかながら甘みもあるレモングラスの香りには、悩みや精神疲労、興奮や緊張がある心に冷静さを取り戻す効果があると言われています。草のようなシャキッとした香りはさえない心に元気を与え、チャレンジ精神ももたらしてくれます。

刺激を与えてくれる香りが、疲れた心に元気を与えてくれます。元気が出ると、将来への可能性をポジティブに考えられ、チャレンジ精神をもたらしてくれます。スッキリした香りの部分は、感情の流れをスムーズにしてくれます。

 

 

ハーブティー

タイ料理のトムヤムクンなどに使われる、東南アジアのエスニック料理には欠かせない食用レモングラス。インドでは数千年前から、感染症や熱病に効く薬草として利用されてきました。

この葉には殺菌作用があるため、レモングラスティーは、腹痛や下痢、頭痛、発熱、インフルエンザの症状を緩和するのに役立ちます。

また、胃の働きを刺激して消化を促す効果もあるので、食後のティーにもおすすめです。食べすぎたときの胃もたれにも役立つでしょう。

ティーは、ドライハーブとフレッシュハーブ、どちらを使っても作れますが、フレッシュで入れたときのほうが香りは豊かです。

ティーに使う部分 地上部
主要成分 精油
作用 殺菌、健胃、消化促進
香りと味 レモンに似たさわやかな香りとかすかな酸味。
飲み方

ブレンドに使うと、飲みにくいハーブを飲みやすくします。

フレッシュハーブはカップ1杯に対して15cmくらいを刻んで使って。ドライハーブは通常の飲み方で、シングルまたはブレンドで。

注意点 妊娠中の使用は避ける。
利用法

バスタブに入れて入浴する(リフレッシュしたいときに)。

不織布の袋などに詰めてタンスやクローゼットに入れておく(虫除け、消臭に)。

 

 

料理・薬膳・その他

食欲増進や疲労回復に効く、エスニック料理に欠かせない

レモンに似たさわやかな香りをもち、タイ料理の「トムヤムクン」など、東南アジアのエスニック料理には欠かせないハーブです。料理やお茶に葉を使うほか、根本の部分も強い香りをもつので、この部分をたたいて香りを引き出し、料理に加えて香り付けに用います。

乾燥させた葉は、生に比べると香りが劣ります。料理やお菓子、お茶、ポプリ、入浴剤などに幅広く利用できます。この葉には殺菌作用があるため、腹痛や下痢、頭痛、発熱などに効く薬としても利用されています。

生の葉や茎は、料理にレモンの風味を加えるスパイスとして使います。茎の根元の部分はたたいて香りを出し、刻んで使います。肉や魚介類の下ごしらえに用いたり、炒め物やスープの香り付けに使ったりします。スリランカではカレーのスパイスのひとつとして利用しています。葉、茎、根は、ハーブティーや入浴剤に。

また、屋外の犬小屋のそばに植えると天然の虫よけとして役立ちます。

 

 

ガーデニング
 

分類 多年草
草丈 100〜180cm
性質 非耐寒性、耐暑性、好日性
栽培のポイント

熱帯アジア原産なので、高温多湿を好み、日当たり、水もちの良い土で大きな株に育ちます。水気を好むので、十分に水を与えましょう。

日本ではめったに花が咲かず、種もできないので苗から育てます。

収穫と使用方法

夏にはどんどん葉が伸びますので、葉を根元から刈り取り、生のまま、あるいは乾燥させてハーブティーや料理の風味付けに使います。

増やし方

株分け・根ざし

寒さに弱いので、11月頃までに株元を残して葉を刈り込み、鉢上げ(鉢に移植)して、室内で越冬させます。春に再び庭や鉢に植え付けるときに株分けします。

 

 

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