「自然の恵みを愉しむ暮らし」とヴィーガンという選択
私は若い頃の不摂生やストレスの影響から、30代前半に原因不明の心身の不調を経験しました。いわゆる「不定愁訴」のような状態で、病院では具体的な原因がわからず、薬を飲んでも根本的な解決にはなりませんでした。
そこでたどり着いたのが、自然療法やボーンブロスファスティング、ハーブファスティングを取り入れた消化器官のデトックスでした。順番に腸や肝臓、腎臓などを整えていくことで、次第に心身のバランスが戻り、本来の健やかさを取り戻すことができました。
この経験から、私は「食べることが心と体に与える影響の大きさ」を実感し、「自然の恵みを愉しむ暮らし」を大切にするようになりました。そうした学びと実践の中で、ヴィーガンというライフスタイルにも共鳴するようになりました。
ヴィーガンというライフスタイルへの共鳴
現時点で私は完全なヴィーガンではありません。しかし、自然栽培の野菜のシンプルな美味しさや、地球や土壌を大切にする農法には深く共感しています。また、環境活動家の谷口たかひろさんや「わらの家」の船越康弘さんの提唱する「肉食のもたらす健康・環境・社会への影響」についての考え方にも、大いに心を動かされました。
例えば、工業的な畜産におけるホルモン剤や抗生物質の間接的な摂取、家畜の餌となる大量の穀物生産による森林破壊や水資源の消費、さらには飢餓に苦しむ人々の問題。これらの背景を知ることで、「食べる」という日々の選択が、個人の健康だけでなく、地球全体に与える影響の大きさを痛感しました。
だからこそ、私は「ヴィーガンであることが唯一の正解」という立場ではなく、「その背景にあるさまざまな問題を理解し、それぞれが納得のいく形で選択することが大切」だと考えています。
ボーンブロススープと「いのちをいただく」ということ
一方で、私はボーンブロススープという存在に深い愛着があります。アニマルウェルフェアを考慮した鶏ガラを使い、スロークッカーで24時間じっくり煮込んだボーンブロススープには、コラーゲンやミネラルがたっぷりと溶け出しています。このスープは、私の体調を整え、健やかさを取り戻す大きな助けとなりました。
ボーンブロススープを作ることは、ただの「料理」ではなく、「いのちを最後まで大切にいただく」という行為でもあります。無駄なく感謝していただくことは、日本の食文化にも根付いている精神です。
ヴィーガンの考えに共鳴しつつも、私は「何が何でも完全に動物性食品を避ける」というのではなく、「食の選択が持つ意味を理解し、できる範囲でより良い選択をしていく」ことが重要だと感じています。

選択の自由と、互いを尊重すること
現代の食に関する情報は多岐にわたり、どの考え方を選ぶかは個々の価値観に委ねられます。大切なのは、「どの選択が正しいか」ではなく、「それぞれがどんな背景や思いを持ってその選択をしているのか」を知り、互いを尊重することではないでしょうか。
「ヴィーガン」というライフスタイルも、「ボーンブロススープを取り入れる」という選択も、その背景には「いのちを大切にする」という共通の思いがあるはずです。私は、そのどちらの視点も理解し、自分自身の価値観に沿った選択をしていきたいと考えています。
私が発信したいのは、「すべての人が同じ食のスタイルを選ぶべき」というメッセージではなく、「私たちが何を食べるのかを意識し、より良い選択をすることで、地球も人も健やかに生きられる未来をつくることができる」ということです。
「食べること」を通して未来を考える
食べることは、生きることそのものです。そして、私たちの食の選択は、私たち自身の健康だけでなく、環境や社会にも大きく影響を与えます。
・何を食べるか
・どこから来たものを食べるか
・どんな思いで作られたものを食べるか
これらを意識することが、私たちの未来をより良いものにする第一歩なのかもしれません。
私はこれからも、ボーンブロススープやヴィーガンの視点を大切にしながら、「自然の恵みを愉しむ暮らし」の中で学んだことを発信していきたいと思います。
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