森と共に生きる町、那珂川町
那珂川町は、町の約64%が森林という自然に恵まれた地域です。この豊かな森は、町の風景や暮らしに深く根付いており、古くから林業が営まれてきました。しかし、現代において林業の在り方は変化し、多くの課題に直面しています。
私がこの町の地域おこし協力隊として関わりたいと感じた理由は、この「豊かな森林資源」を未来につなぐために何か私にできることをしたいと思ったからです。
那珂川町の林業の現状
那珂川町の森林は、スギやヒノキなどの針葉樹を中心とした資源豊富な地域です。町としても林業を重要な産業と位置付けており、持続可能な森林管理に取り組んでいます。
しかし、現実には以下のような課題を抱えています。
林業従事者の高齢化と後継者不足
林業は昔ながらの重労働のイメージがあり、若い世代の担い手が減っています。町としても、地域おこし協力隊の制度を活用し、新たな人材を呼び込もうとしていますが、林業に関する知識や技術の習得には時間がかかります。
適切な森林管理の難しさ
管理されないまま放置された森林が増え、間伐や植林のサイクルが崩れることで、森林の持続可能性が危ぶまれています。
木材の需要低下と収益性の問題
日本全体で木材の輸入が増えたことで、国内の木材価格が下落し、採算が合わず林業を続けるのが難しくなっています。
未来への希望—林業を暮らしと結びつける
こうした課題の中で、私が目指したいのは、林業を「産業」としてではなく、「暮らしの一部」として見直すこと。
林業を通じて、単に木を切るのではなく、木材をどう活かし、どんな形で地域と結びつけるのか。
森林を守ることが、そのまま地域の豊かさにつながるような仕組みを作っていきたいと考えています。
次回の記事では、那珂川町が取り組む「木質バイオマス発電」について、どのように森の力が地域振興につながるのかを深掘りしていきます。

自然と共に生きる学びの場
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